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■病気 せつ、よう [病気(せ)]

[がく~(落胆した顔)]毛穴の周囲が赤くはれ、中心にうみを持つ状態
 せつ、ようとは、俗におでき、できもの、はれものなどといわれるもの。
 せつは、毛穴から化膿(かのう)球菌が入って増殖し、毛を包んでいる毛包とその周囲に化膿性炎症を起こしたものです。毛包に一致した小さな赤いしこりで始まり、次第に大きくはれ、鶏卵大までの自発痛、圧痛のある赤いしこりとなり、その中心にうみの集合した膿栓を作ります。化膿性炎症は、皮下の脂肪組織にまで及ぶこともあります。
 顔面にできたせつは、特に面疔(めんちょう)と呼ばれ、かつては非常に怖がられていました。顔が解剖学的に脳に近く、皮膚に付いた化膿菌が上顎(じょうがく)洞などの空白から、脳内に入りやすかったからです。現在は合成ペニシリンを始めとして抗菌剤がたくさんありますので、面疔は正しく治療すればほとんど心配することはない疾患になっています。
 ようは、せつが数個以上集合したものをいいます。それと同時に、周囲のリンパ腺(せん)もはれ、激しい時には、全身の発熱を伴うこともあります。ようはせつより症状が重いことが多く、大抵はうみが出て治った後、皮膚に瘢痕(はんこん)が残ります。できることが多いのは、首の後ろ、肩、しり、太もも。
 せつ、ようの原因は化膿球菌の感染で、黄色ブドウ球菌による場合が多いのですが、溶血性連鎖球菌による場合もあります。皮膚の小さい傷や皮膚が湿った状態が長く続くと、それが誘因となります。
 せつ、ようが一度に混じって体のあちこちに多発したり、治ったと思ったら次から次へとできる場合を、せつ腫(しゅ)症といいます。
 なお、せつの軽度のものを毛包炎あるいは毛嚢(もうのう)炎といい、さらに毛包炎の軽いものを吹き出物ということがあります。また、化膿菌が真皮に入って炎症を起こすと丹毒となり、皮下組織に広がると蜂窩織(ほうかしき)炎となります。いずれも、せつよりは重症です。
[がく~(落胆した顔)]せつ、ようの検査と診断と治療 
 せつ、ようができた時は、清潔にして局所を安静にしたほうが治りが早いので、自分の指で触ったり、圧迫してはいけません。特に、口の回りとか、ももの付け根などにできた場合には、なるべく安静にする必要があります。
 せつが繰り返しできたり、ようができる場合には、糖尿病や免疫を低下させる疾患が潜在していることがありますので、皮膚科医による検査を受けます。
 せつ、ようでは、うみから常に黄色ブドウ球菌などが、時に表皮から黄色ブドウ球菌なども検出されます。ようでは、血液検査で白血球数が増え、体の中の炎症反応を調べる検査であるCRPが陽性になります。小さいせつは、毛包炎とは区別できないことがあり、粉瘤(ふんりゅう)に二次的に感染が起こると、せつ、ようと区別できないこともあります。
 せつ、ようの治療としては、抗菌剤を内服し、痛みの強い時には消炎鎮痛剤を併用し、局所の安静を行います。化膿が進んでいる時には、メスで切開排膿したほうが治りが早く、痛みも楽になります。ようでは、抗菌薬の点滴注射を行うこともあります。せつ腫症では、鼻の粘膜の細菌培養も行って、黄色ブドウ球菌などが発見されれば菌を除く処置をします。

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