■病気 伝染性膿痂疹(とびひ) [病気(て)]
化膿菌がついて全身のどこにでも炎症が起こる皮膚病
伝染性膿痂疹(のうかしん)とは、虫刺されやけがによる傷をかき壊したところに、化膿菌がついて起きる皮膚の炎症。俗に、とびびと呼ばれます。
幼児にできやすい疾患で、全身のどこにでも、水膨れと、かさぶたのついたジクジクしたびらん面ができ、かゆみが強いためにかくと、どんどん広がっていきます。
原因菌は、黄色ブドウ球菌と溶血性連鎖球菌(溶連菌)という二つの菌が主体になります。この化膿菌は、毛包とか汗管を通らないで、直接に表皮角質の間を侵入、感染して、炎症が起こります。
黄色ブドウ球菌の時は大きな水膨れになる水疱(すいほう)性膿痂疹、溶血性連鎖球菌の時は大きな水膨れにならず、かさぶたが厚くつく結痂性膿痂疹に分類されますが、両方の菌が感染していることも多く、はっきりと区別のつけにくいこともあります。
黄色ブドウ球菌は、扁桃(へんとう)炎の原因にもなる菌で、鼻など体のどこにでもいます。この菌が健康な皮膚についても何の症状も起こしませんが、虫刺されやけがでできた傷、あせもやアトピー性皮膚炎などをかいてできた傷などにつくと、そこから感染して化膿します。
最初の症状は、粟(あわ)粒からクルミの実くらいの大きさで、膜の薄く、破れやすい水膨れが多発します。皮膚に赤みがある場合と、赤みがない場合とがあります。水膨れはすぐにつぶれて、かさぶたのついたジクジクしたびらん面になり、その周囲に新たに、小さい水膨れが拡大していきます。びらん面は1週間ほどで治りますが、次々に新しい水膨れができていきます。
かゆみが強いため、そこをかいた手でほかの部分をかくと、手についた菌がついて、全身のどこにでも広がっていきます。本人だけでなく、幼くて皮膚の抵抗力が低い兄弟姉妹など周囲の人にも感染していきます。
季節的には一年中できる可能性はありますが、やはり高温多湿の8月から9月にかけてが最も多くみられます。
まれに、黄色ブドウ球菌の持つ毒素が全身に回って、全身の皮膚が真っ赤になり、やけどのように皮膚がはがれるなどの、激しい症状が出る場合があります。これはSSS症候群(SSSS、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)と呼ばれ、入院治療が必要になります。
また、生後間もない新生児が伝染性膿痂疹にかかると、敗血症や肺炎などを併発する場合があるので、注意が必要です。
伝染性膿痂疹の検査と診断と治療
伝染性膿痂疹(とびひ)の最中に、幼児の口、目の回り、わきの下、またの付け根などが赤くなり、痛がり、発熱することがあります。これはSSS症候群で、とても危険な状態ですので、すぐに皮膚科を受診します。また、腎(じん)炎を併発することもあるので、顔にむくみが出たら小児科を受診します。
軽い場合は、患部を消毒して、皮膚科で処方された抗生物質の入った軟こうを塗ります。全身に広がっていたり、ジクジクがひどい場合は、さらに抗生物質を内服したり、注射します。抗生物質での治療は、効果が十分に出て化膿菌が完全に死滅するまで時間がかかるため、医師にいわれた期間は必ず続けるけることが必要。途中でやめてしまうと、すぐに再発して、治るまでに時間がかかります。
また、入浴は最低でも1日1回、できれば何回でも、幼児にさせます。伝染性膿痂疹は感染力が強いので、湯船には入れずに、シャワー浴にしたほうが無難です。殺菌効果の高いせっけんを使って、ガーゼでかさぶたや水膨れを取るようにして、よく洗います。洗ったあとは、患部をよく乾燥させてから、消毒し軟こうを塗ります。
兄弟姉妹がいる場合は、タオルの共用は避けます。完治するまでは、プールや大衆浴場へは行かないようにします。
黄色ブドウ球菌は、鼻の中にたくさんいます。鼻水や鼻くそは、ガーゼなどできれいに掃除します。アトピー性皮膚炎を起こす子供の場合は、もともと皮膚のバリア機能が弱くて、ブドウ球菌への抵抗力が備わりにくく、伝染性膿痂疹になりやすい傾向にあります。早めのケアを心掛けます。
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伝染性膿痂疹(のうかしん)とは、虫刺されやけがによる傷をかき壊したところに、化膿菌がついて起きる皮膚の炎症。俗に、とびびと呼ばれます。
幼児にできやすい疾患で、全身のどこにでも、水膨れと、かさぶたのついたジクジクしたびらん面ができ、かゆみが強いためにかくと、どんどん広がっていきます。
原因菌は、黄色ブドウ球菌と溶血性連鎖球菌(溶連菌)という二つの菌が主体になります。この化膿菌は、毛包とか汗管を通らないで、直接に表皮角質の間を侵入、感染して、炎症が起こります。
黄色ブドウ球菌の時は大きな水膨れになる水疱(すいほう)性膿痂疹、溶血性連鎖球菌の時は大きな水膨れにならず、かさぶたが厚くつく結痂性膿痂疹に分類されますが、両方の菌が感染していることも多く、はっきりと区別のつけにくいこともあります。
黄色ブドウ球菌は、扁桃(へんとう)炎の原因にもなる菌で、鼻など体のどこにでもいます。この菌が健康な皮膚についても何の症状も起こしませんが、虫刺されやけがでできた傷、あせもやアトピー性皮膚炎などをかいてできた傷などにつくと、そこから感染して化膿します。
最初の症状は、粟(あわ)粒からクルミの実くらいの大きさで、膜の薄く、破れやすい水膨れが多発します。皮膚に赤みがある場合と、赤みがない場合とがあります。水膨れはすぐにつぶれて、かさぶたのついたジクジクしたびらん面になり、その周囲に新たに、小さい水膨れが拡大していきます。びらん面は1週間ほどで治りますが、次々に新しい水膨れができていきます。
かゆみが強いため、そこをかいた手でほかの部分をかくと、手についた菌がついて、全身のどこにでも広がっていきます。本人だけでなく、幼くて皮膚の抵抗力が低い兄弟姉妹など周囲の人にも感染していきます。
季節的には一年中できる可能性はありますが、やはり高温多湿の8月から9月にかけてが最も多くみられます。
まれに、黄色ブドウ球菌の持つ毒素が全身に回って、全身の皮膚が真っ赤になり、やけどのように皮膚がはがれるなどの、激しい症状が出る場合があります。これはSSS症候群(SSSS、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)と呼ばれ、入院治療が必要になります。
また、生後間もない新生児が伝染性膿痂疹にかかると、敗血症や肺炎などを併発する場合があるので、注意が必要です。
伝染性膿痂疹の検査と診断と治療
伝染性膿痂疹(とびひ)の最中に、幼児の口、目の回り、わきの下、またの付け根などが赤くなり、痛がり、発熱することがあります。これはSSS症候群で、とても危険な状態ですので、すぐに皮膚科を受診します。また、腎(じん)炎を併発することもあるので、顔にむくみが出たら小児科を受診します。
軽い場合は、患部を消毒して、皮膚科で処方された抗生物質の入った軟こうを塗ります。全身に広がっていたり、ジクジクがひどい場合は、さらに抗生物質を内服したり、注射します。抗生物質での治療は、効果が十分に出て化膿菌が完全に死滅するまで時間がかかるため、医師にいわれた期間は必ず続けるけることが必要。途中でやめてしまうと、すぐに再発して、治るまでに時間がかかります。
また、入浴は最低でも1日1回、できれば何回でも、幼児にさせます。伝染性膿痂疹は感染力が強いので、湯船には入れずに、シャワー浴にしたほうが無難です。殺菌効果の高いせっけんを使って、ガーゼでかさぶたや水膨れを取るようにして、よく洗います。洗ったあとは、患部をよく乾燥させてから、消毒し軟こうを塗ります。
兄弟姉妹がいる場合は、タオルの共用は避けます。完治するまでは、プールや大衆浴場へは行かないようにします。
黄色ブドウ球菌は、鼻の中にたくさんいます。鼻水や鼻くそは、ガーゼなどできれいに掃除します。アトピー性皮膚炎を起こす子供の場合は、もともと皮膚のバリア機能が弱くて、ブドウ球菌への抵抗力が備わりにくく、伝染性膿痂疹になりやすい傾向にあります。早めのケアを心掛けます。
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タグ:伝染性膿痂疹(とびひ) 病気(て) ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSS症候群) 虫刺され(虫刺症) シラミ症 色素性母斑 リール黒皮症 ボーエン病 ページェット病 日光角化症(老人性角化腫) 癜風(黒なまず) 赤あざ(血管腫) 足白癬(水虫) 頭部白癬(しらくも) 白子症(白皮症) 手湿疹(主婦湿疹) 尋常性白斑 熱傷(やけど) 毛嚢炎 尋常性乾癬 ミルメシア マラセチア毛包炎 乳房パジェット病 乳房外パジェット病 口囲皮膚炎(酒さ様皮膚炎) 股部白癬 乾性脂漏 頭部粃糠疹 頑癬 急性偽膜性カンジダ症 進行性指掌角皮症 毛孔性紅色粃糠疹 尋常性魚鱗癬 アレルギー性紫斑病 単純性紫斑 特発性血小板減少性紫斑病 慢性色素性紫斑 シャンバーグ病 特発性色素性紫斑 イチゴ状血管腫 たこ、魚の目 マヨッキー紫斑 血管拡張性環状紫斑 うっ滞性皮膚炎 紅色陰癬 エリトラスマ アナフィラクトイド紫斑病 ほくろのがん 蟹足腫 爪甲鉤弯症 湾曲爪 黄色爪症候群 爪甲層状分裂症 爪甲脱落症 爪甲縦裂症 爪甲委縮症 巨爪症 卵殻爪 爪肥厚症 サットン白斑 遠心性後天性白斑 黄色爪 黒あざ 血管腫(赤あざ)
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