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■用語 分岐鎖アミノ酸 [用語(ふ)]

[レストラン]筋肉を作る物質となったり、筋肉を動かすエネルギー源にもなる必須アミノ酸
 分岐鎖アミノ酸とは、分岐鎖と呼ばれる構造上の類似点を持つアミノ酸のこと。分枝鎖アミノ酸とも、BCAA(Branched Chain Amino Acid)とも呼ばれます。
 分岐鎖アミノ酸には、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種の必須(ひっす)アミノ酸が相当しています。リジン、メチオニンなど他の6種の必須アミノ酸が肝臓で分解されるのに対して、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種類は筋肉で分解されます。
 この3種類で必須アミノ酸の約40パーセントを占めており、筋肉を作る物質となったり、筋肉を動かすエネルギー源にもなります。
 筋力トレーニングや運動中に摂取することで、効率的に筋肉増強ができたり、肉体疲労を予防する働きがあることから、アスリートには欠かせないアミノ酸となっています。このため、マラソン選手の水分補給用のドリンクにも、分岐鎖アミノ酸が配合されています。
 母乳中には、バリン、ロイシン、イソロイシンが約1:2:1の割合で含まれており、牛乳、卵、精白米にも、この比率に近い割合で含まれています。
■バリン■
 バリンとは、体内で合成できず、栄養分として摂取しなければならない必須(ひっす)アミノ酸の一つ。必須アミノ酸の中でも、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれる3つのアミノ酸の1つで、2–アミノイソ吉草(きっそう)酸とも呼ばれます。
 ほかの必須アミノ酸が肝臓で分解されるのに対して、分岐鎖アミノ酸と呼ばれるバリン、ロイシン、イソロイシンの3種類は、筋肉で分解されるアミノ酸に相当します。
 大豆、かつお節、魚、鶏肉、牛肉、チーズ、ごま、ピーナッツなど、日ごろ、口にしている多くの食品に含まれていますので、バリンが不足する心配はあまりないでしょう。ただし、分岐鎖アミノ酸の特徴として、3種類の摂取量のバランスが崩れると体重減少、貧血などが起こる場合があります。
 バリンの働きは、分岐鎖アミノ酸の特徴ともいえる筋肉の増強で、持久力もアップし、疲れにくくもします。筋肉を強くするだけでなく、激しい動きで筋肉が傷付いた時に修復を促す働きがあるからです。必須アミノ酸の中でも、スポーツを行う人や、成長期の子供には欠かせない働きをしてくれる栄養素なのです。
 また、血液中の窒素量をコントロールする働きがあることも、研究からわかってきています。 バリンを始めとする分岐鎖アミノ酸が、ダイエットに効果的に働くという説もありますが 、 脂肪を燃焼させる働きがあるわけではありません。
■ロイシン■
 ロイシンとは、体内で合成できず、栄養分として摂取しなければならない必須(ひっす)アミノ酸の一つ。必須アミノ酸の中でも、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれる3種類のアミノ酸の1つに数えられます。
 ほかの必須アミノ酸が肝臓で分解されるのに対して、分岐鎖アミノ酸と呼ばれるロイシン、バリン、イソロイシンの3種類は、筋肉で分解されるアミノ酸に相当し、運動時のエネルギー源となります。
 成人の1日に必要な量は、体重1kg当たりロイシン39mg、バリン26mg、イソロイシン20mg(厚生労働省策定、日本人の食事摂取基準2010年版より)で、ロイシンの1日に必要な量は必須アミノ酸9種中では最大です。
 レバーや牛乳、あじ、牛肉、米、小麦粉、とうもろこし、大豆、ほうれん草など、日ごろ、口にしている幅広い食品に含まれていますので、ロイシンはあまり不足するものではありません。
 ロイシンの働きはいろいろありますが、分岐鎖アミノ酸の司令塔として、蛋白(たんぱく)質の分解の抑制と合成の促進の調整をしています。この働きは、ロイシンのインスリン分泌促進作用によるもの。ロイシンの不足によりインスリンの分泌が抑えられると、全身の活力の低下につながります。
 ロイシンの働きには、肝機能の強化や、筋肉の増強と維持もあります。肝臓の働きが芳しくない人や、疲れやすく体調を整えたい人、筋肉をつけたい人には重要な栄養素です。風邪を引きやすい人、成長期の人にもお勧めです。免疫機能を強化する働きもあるので、体全体の力を底上げすることができるのです。
 また、ロイシンは、ロイシン-エンケファリンという脳内に自然状態で分布している脳内麻薬様物質の構成成分になっています。ロイシン-エンケファリンには、苦痛とストレスによって生じる神経反応を緩和し、リラックスを促す作用があります。
 どんな人にも必要で重要なロイシンですが、過剰に取ってもあまり意味はありません。必須アミノ酸は、バランスよくすべての種類がそろって、初めて有効な働きができます。どれか1種類だけをどんどん取り入れても、無駄なのです。
 ロイシンを過剰に摂取してしまうと、ほかのアミノ酸とのバランスが崩れ、かえって体や毛髪に悪影響が出てしまうこともありますので、注意が必要です。
■イソロイシン■
 イソロイシンとは、人間の体内で合成できず、栄養分として摂取しなければならない必須(ひっす)アミノ酸の一つ。蛋白(たんぱく)質の合成の際に必要で、体内では主に筋肉の増強、成長の促進、血管の拡張、肝臓機能の高進、神経機能の調整といった幅広い役割を果たします。
 スポーツの分野などでは、イソロイシンを運動時に摂取すると高い疲労回復効果が望めることから、トレーニングに重要な栄養素と見なされています。多くの市販のスポーツドリンクの成分表示にも含まれています。
 BCAAといった表示を見掛けますが、これは分岐鎖と呼ばれる構造上の類似点を持つ分岐鎖アミノ酸のことであり、イソロイシンのほか、同様に筋肉の合成に関係するバリンやロイシンも分岐鎖アミノ酸に含まれます。リジン、メチオニンなど他の必須アミノ酸が肝臓で分解されるのに対して、イソロイシン、バリン、ロイシンの3種類は、筋肉で分解されるアミノ酸に相当します。
 分岐鎖アミノ酸の特徴ともいえるのが筋肉の増強で、持久力もアップし、疲れにくくもします。筋肉を強くするだけでなく、激しい動きで筋肉が傷付いた時に修復を促す働きがあるからです。必須アミノ酸の中でも、スポーツを行う人や、成長期の子供には欠かせない働きをしてくれる栄養素です。
 また、イソロイシンは脂肪燃焼効果からダイエット効果もあるといわれているため、サプリメントとして販売もされています。
 食品では、鶏肉、豚肉などの肉、サケなどの魚、牛乳、チーズなどに多く含まれています。身近にある食品に含まれていることから、一般的にきちんと食事が取れていれば、イソロイシンが不足することはほとんどありません。
 ただし、分岐鎖アミノ酸の特徴として、3種類の摂取量のバランスが崩れると体重減少、貧血、免疫機能の低下などが起こる場合があります。一つの食品からだけでなく、なるべく多くの食品からイソロイシンを摂取するようにすると、分岐鎖アミノ酸のバランスも取れます。
 市販の分岐鎖アミノ酸(BCAA)飲料などには、それぞれの分岐鎖アミノ酸がバランスよく配合されていますので、そういった方法から摂取するのも一つの手です。
 厚生労働省策定の「食事摂取基準10年版」では、成人の1日に必要な量は体重1kg当たりイソロイシン20mg、バリン26mg、ロイシン39mgとされています。
 なお、脳内にイソロイシンやバリン、ロイシンといったアミノ酸が多量に存在していた場合、競合するセロトニンなどの脳内物質の通過が阻害されることがあるといわれています。脳内物質の代表例としてイソロイシンが挙げられることはほとんどないので、注意したい点です。




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