SSブログ

■義務化された医療費明細書、希望しない患者が多数 [健康ダイジェスト]

 医療費の内訳がわかる明細書発行が原則義務化された後も、医療機関によっては出していない実態が20日、厚生労働省の調査でわかりました。診療所は8パーセント、病院では5パーセントの患者が、医療機関側が発行しないとの理由で受け取っていませんでした。
 医療費明細書は、昨年4月から病院や診療所、保険薬局などに発行が原則義務付けられています。厚労省は「まだ対応が不十分」として、医療機関への指導を強める方針。
 調査は昨年12月から今年1月にかけて、全国から無作為に抽出した病院(1500施設)、 一般診療所(1700施設)、歯科診療所(1000施設)、保険薬局(800施設)、訪問看護ステーション(500事業所)と、 その患者または家族を対象に、明細書の発行・受領状況やその影響などを調べました。得られた回答は約5100。
 「一部の患者のみ発行」を含めて明細書を発行しているのは、病院が98・0パーセントで最も多く、 保険薬局97・8パーセント、一般診療所84・3パーセントの順。このうち患者から費用を徴収しているのは病院9施設、一般診療所15施設、歯科診療所13施設で、平均額は病院411・7円、 一般診療所65・1円、歯科診療所695・0円でした。
 一方、療養の継続に支障が生じると医師が判断し、明細書を発行しなかった患者の割合は、「10パーセント未満」が病院、一般診療所でいずれも9割強を占めました。
 患者の明細書受領の意向については、「特に確認していない」がすべての対象施設(事業所)でトップ。また、明細書の内容に関する患者からの問い合わせ件数は、義務化前と「変わらない」との回答が病院、診療所、保険薬局、訪問看護ステーションでいずれも最多でした。
 調査日に明細書を「受け取った」と回答した患者は、病院(入院)で83・7パーセントと最も多く、以下は病院(外来)74・7パーセント、一般診療所66・7パーセントなどの順。受け取った患者に対して、内容の確認状況を聞いたところ、どの対象施設(事業所)でも「おおまかに確認した」が約半数を占め、明細書への満足度については「まあまあ満足している」がいずれも6割前後でした。
 このほか、明細書の今後の無料発行については、病院(外来)、歯科診療所、保険薬局、訪問看護ステーションの患者で「希望しない」がトップで、その理由(複数回答)としては「領収証の内容で十分」「もらっても内容がよくわからない」「紙と手間の無駄。必要な時のみでよい」などがありました。
 反対に「希望する」理由としては、「診療内容がわかり、とても参考になった」「高額な治療費を払った時には内容を知るために必要」などがありました。

 2011年4月22日(金)




nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0