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■用語 顔面ミオキミア [用語(か行)]

[目]眼輪筋の一部に異常な興奮が発生し、まぶたがけいれんする疾患
 顔面ミオキミアとは、顔面神経が支配する眼輪筋の一部に異常な興奮が発生し、まぶたがピクピクとけいれんする疾患。眼輪筋は、まぶたを開閉する筋肉です。
 けいれんは下まぶたに多く生じ、一部の皮膚表面からさざ波が周囲に波紋状に伝わるような動きがみられます。自覚的にはピクピクとした感じで、小さく不規則に長い時間、持続します。顔の運動神経に異常な電気活動が生じて、眼輪筋の一部が異常に興奮することによって起こると見なされています。
 健康な人でもパソコンの長時間操作などによる眼精疲労や、寝不足の時に起こったり、外傷などによる顔面神経まひの後遺症として起こったりします。そのほかに、脳幹部にできた炎症や腫瘍(しゅよう)、多発性硬化症などの疾患による場合もあります。
 眼精疲労や寝不足などによる一過性のものではなく、けいれんが継続する場合には眼科の専門医を受診する必要があります。
 眼科の医師による診断では、眼輪筋を針筋電図で検査します。特徴的な筋放電パターンが観察された場合に、この顔面ミオキミアであると特定されます。普通、基礎疾患の有無を調べるために、神経内科などで頭部MRI検査なども行います。
 明らかな病変がなければ、そのままで経過観察したり、対症療法として抗けいれん薬などを内服したりします。
 けいれんは時間の経過とともに消えていくため、顔面ミオキミアにはボツリヌス毒素療法は認められていません。ボツリヌス毒素は筋肉の収縮を抑制する神経毒であり、薄めたボツリヌス毒素を眼輪筋、顔面筋に注射することによって、一時的に注射部位のけいれんを消失させます。
 なお、眼科で経過を見ながらほかの症状が出てくるようなら、神経内科、脳外科とも連携しながら治療を進めていく必要があります。




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