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■熱中症の悪化、体質も影響 遺伝子の変異が関係 [健康ダイジェスト]

 暑さで体温の調節機能が働かなくなり、意識障害などを起こし死亡することもある熱中症の悪化に、特定の酵素を作る遺伝子の変異がかかわっているとの研究結果を東京医大と徳島大のグループがまとめたことが29日、わかりました。
 グループの行岡哲男東京医大教授(救急医学)は、「熱中症は環境の影響で起こるとされていたが、体質として悪化しやすい傾向を持つ人がいることがわかった」と話しています。
 今後、対象となる症例数を増やすなどさらに検証が必要ですが、熱中症の予防や重症化防止、治療に役立つ可能性があり、8月発行の日本救急医学会雑誌に発表します。
 グループは、細胞の中で脂肪をエネルギーに変換する補助をする酵素「CPT2(カルニチンパルミトイル基転移酵素2)」に着目。CPT2を作る遺伝子に特定の変異があると、CPT2の量が減少するほか、平熱では問題ないものの、40度以上の体温が数時間続くとCPT2の機能が失われたり、低下したりしやすくなります。
 この結果、脂肪がエネルギーに変換されにくくなるため、特に血管の細胞でエネルギーが不足し、意識障害やけいれんを起こし、悪化につながる可能性があります。
 グループは健康な男女79人と、熱中症が重症化した患者11人のDNAを比較。健康な人で約14パーセント、熱中症の患者では約45%の割合でCPT2の遺伝子に変異が見付かりました。

 2011年7月29日(金)




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