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■京大のiPS細胞、米でも特許 日米欧を制す [健康ダイジェスト]

 京都大は11日、山中伸弥教授らが世界に先駆けて開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)の作製技術に関する特許が、世界最大の医薬品市場を持つ米国で成立したと発表しました。
 京大はこれで市場の8割を占める日米欧のすべてを制し、世界でiPS細胞の基本特許を事実上独占する形となりました。営利優先の民間機関ではなく公的機関である京大は、関連技術を学外でも積極利用してもらう方針で、今後は再生医療や創薬などの応用研究が一層加速しそうです。
 今回成立した特許は、3種類の遺伝子を皮膚などの体細胞に導入してiPS細胞を作る方法と、2種類の遺伝子と細胞増殖を促す働きなどを持つたんぱく質を体細胞に導入してiPS細胞を作る基本技術。遺伝子を導入するために用いるウイルスなどの「運び役」は種類を問わず、作製に使う遺伝子と似ている「類似遺伝子群」も対象に含めました。
 iPS細胞の特許を巡っては、米国では昨年末までに京大以外にも4つのグループが出願していました。このうち、内容の一部が重複する医療ベンチャーのアイピエリアン社は係争を避けるため今年1月に権利を京大に譲渡、残りのグループと激しい争いが続いていました。
 山中教授は、「論文を書く苦労とは比べものにならないくらい金と時間がかかったが、ほっとしている。世界中の研究者と協力し、技術を臨床の現場に届けたい」と話しています。

 2011年8月12日(金)




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