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■風疹・はしか、海外型急増 旅行・出張前にはワクチン接種を [健康ダイジェスト]

 国内の風疹やはしか(麻疹)の感染者で、海外で流行するタイプのウイルスが急増していることが、厚生労働省研究班の調べでわかりました。
 妊婦が風疹に感染すると、子供に障害が出る危険があるほか、麻疹では流産や死産につながりかねません。30~40歳代の男性は風疹の予防接種を受けていない人が多く、専門家は「海外旅行や出張前にはワクチン接種を」と呼び掛けています。
 国立感染症研究所や地方衛生研究所が2011年に国内の患者からとった麻疹ウイルス約120検体、風疹ウイルス約20検体の遺伝子の特徴を調べました。この結果、麻疹は東南アジア、欧州など海外で流行しているタイプがほぼ100パーセントを占めました。海外タイプは3年前から急増しています。風疹も大半がタイやフィリピン、ベトナムなどで流行しているタイプの可能性が高くなりました。
 風疹も麻疹も、全身の発疹や高熱などが主な症状。妊娠初期の女性が風疹に感染すると、子供に心臓病や白内障、難聴などの障害が出る危険があります。妊娠中に麻疹に感染すると、3分の1が流産・死産したという報告もあります。
 風疹は、現在は男女ともにワクチンの定期接種が求められていますが、1977年から1994年までは女子中学生のみを対象とした集団接種でした。このため、30~40歳代の男性で風疹への抗体を持っている人は7~8割にとどまります。麻疹も定期接種の接種率は90パーセント台で、30~40歳代で抗体がない人もいます。
 国立感染症研究所によると、昨年の風疹感染者は369人、麻疹感染者は434人でしたが、数年おきに流行を繰り返しています。2004年には推定約3万9000人の風疹、2008年には約1万1000人の麻疹が報告されました。2008~2011年前半に風疹に感染した792人のうち、男性の58パーセント、女性の45パーセントが20~40歳代でした。
 厚労省研究班の国立感染症研究所ウイルス第三部の駒瀬勝啓室長は、「過去に予防接種を受けても、抗体の程度が下がっている場合もある。麻疹や風疹は輸入感染症とも言え、海外に行く前や、妊娠を希望する人は、男女ともにワクチン接種を勧める」と話しています。

 2012年2月8日(水)




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