■用語 ポートワイン母斑 [用語(ほ)]
出生時から認められ、皮膚の毛細血管の拡張、充血でできる赤あざ
ポートワイン母斑(ぼはん)とは、赤ぶどう酒のような鮮紅色から暗赤色をした平らなあざ。 赤あざの一種で、赤ぶどう酒様血管腫(しゅ)、単純性血管腫、毛細血管腫とも呼ばれます。
普通は出生時から認められ、形は不規則、境界は鮮明で、あざの表面が赤インクで染まったように見えます。顔面に最も多くみられますが、体のいずれの部位にも発生します。皮膚を圧迫すると、赤みは一時的に消えます。乳児の成長に比例して面積が増しますが、それ以上に拡大することはありません。
自然に消えてなくなることはなく、加齢によって色調が濃くなります。また、加齢とともに少し膨らみ、いぼ様の隆起が出現することもあります。
このポートワイン母斑は、胎児期における血管の構成上の形成異常により、真皮の上の部分の毛細血管が拡張、充血するために生じます。毛細血管の細胞が増殖することはありません。多くは、美容的な問題があるだけであり、放置してもかまいません。
ただし、この型の大きな血管腫が目の周囲など顔の片側にある時は、スタージ・ウェーバー症候群といって、眼球や脳の中に血管腫が合併することがあり、緑内障、てんかんを生じることがあります。
また、片側の腕や下肢に大きな血管腫がある時は、クリッペル・ウェーバー症候群といって、その部分の筋肉や骨の肥大などの合併症を伴っていることがあり、成長とともに患肢の肥大、延長、静脈瘤(りゅう)、動静脈ろうなどが明らかになりますので、注意が必要です。
乳児にポートワイン母斑の症状が認められた場合には、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科を受診して、診断を確定するとともに治療法についても相談します。
ポートワイン母斑の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師は通常、見た目と経過から診断します。ポートワイン母斑を早期に的確に診断することは、必ずしも簡単ではありません。スタージ・ウェーバー症候群やクリッペル・ウェーバー症候群が疑われる場合には、画像検査などが必要になります。
ポートワイン母斑に対しては、パルス色素レーザー治療が第一選択です。うすいあざなので、手術をすると残った傷が目立つためです。パルス色素レーザー治療は、従来のレーザー治療に比べて傷跡が残ることが少なく、また効果も優れていますが、まだ完全に赤みを消せるとまではいえません。数回以上の照射が必要になることも多いようです。
乳幼児期から開始する早期治療が、有効です。 あざが小範囲であれば、局所麻酔だけで治療可能なのに対して、あざが広範囲の場合は麻酔をするので、生後3カ月からの治療となります。
カバーマークによる化粧で色を隠すのも、選択肢の一つです。
ポートワイン母斑(ぼはん)とは、赤ぶどう酒のような鮮紅色から暗赤色をした平らなあざ。 赤あざの一種で、赤ぶどう酒様血管腫(しゅ)、単純性血管腫、毛細血管腫とも呼ばれます。
普通は出生時から認められ、形は不規則、境界は鮮明で、あざの表面が赤インクで染まったように見えます。顔面に最も多くみられますが、体のいずれの部位にも発生します。皮膚を圧迫すると、赤みは一時的に消えます。乳児の成長に比例して面積が増しますが、それ以上に拡大することはありません。
自然に消えてなくなることはなく、加齢によって色調が濃くなります。また、加齢とともに少し膨らみ、いぼ様の隆起が出現することもあります。
このポートワイン母斑は、胎児期における血管の構成上の形成異常により、真皮の上の部分の毛細血管が拡張、充血するために生じます。毛細血管の細胞が増殖することはありません。多くは、美容的な問題があるだけであり、放置してもかまいません。
ただし、この型の大きな血管腫が目の周囲など顔の片側にある時は、スタージ・ウェーバー症候群といって、眼球や脳の中に血管腫が合併することがあり、緑内障、てんかんを生じることがあります。
また、片側の腕や下肢に大きな血管腫がある時は、クリッペル・ウェーバー症候群といって、その部分の筋肉や骨の肥大などの合併症を伴っていることがあり、成長とともに患肢の肥大、延長、静脈瘤(りゅう)、動静脈ろうなどが明らかになりますので、注意が必要です。
乳児にポートワイン母斑の症状が認められた場合には、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科を受診して、診断を確定するとともに治療法についても相談します。
ポートワイン母斑の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師は通常、見た目と経過から診断します。ポートワイン母斑を早期に的確に診断することは、必ずしも簡単ではありません。スタージ・ウェーバー症候群やクリッペル・ウェーバー症候群が疑われる場合には、画像検査などが必要になります。
ポートワイン母斑に対しては、パルス色素レーザー治療が第一選択です。うすいあざなので、手術をすると残った傷が目立つためです。パルス色素レーザー治療は、従来のレーザー治療に比べて傷跡が残ることが少なく、また効果も優れていますが、まだ完全に赤みを消せるとまではいえません。数回以上の照射が必要になることも多いようです。
乳幼児期から開始する早期治療が、有効です。 あざが小範囲であれば、局所麻酔だけで治療可能なのに対して、あざが広範囲の場合は麻酔をするので、生後3カ月からの治療となります。
カバーマークによる化粧で色を隠すのも、選択肢の一つです。
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