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■カドミウム摂取量、がんと無関係 国立がん研究センター調査 [健康ダイジェスト]

 発がん性があるとされてきたカドミウムを食事から多く摂取しても、少量しか摂取しない人と比べてがんになるリスクは増えないことが、国立がん研究センターの研究班の調査でわかりました。
 秋田県や新潟県、大阪府、高知県、沖縄県など、カドミウムに汚染されていない9府県の45歳〜74歳の男性4万2032人、女性4万8351人、合計9万383人を対象に約9年間に渡って、喫煙や飲酒など他のリスクを除いて、カドミウムの摂取量とがんの発症との関連を調べました。
 うち、男性3586人、女性2263人、合計5849人が何らかのがんになりました。米や小麦、野菜、果物など34食品について、どれだけ食べたかを報告してもらい、体内に入ったカドミウムの量を推計。量によって4つのグループに分け、がんの発生リスクを比較しました。その結果、すべてのがんリスクと、カドミウム摂取量の明確な関連はみられませんでした。
 さらに、各部位別がんリスクについても調べたところ、男性の胃がんと膵がん、女性の腎がんと子宮体がんでリスクの上昇がみられましたが、いずれも統計学的に有意な関連ではありませんでした。
 理由として、食品に含まれるカドミウムの量が少ないことと、肺からの吸入ではなく口からの摂取であることが考えられています。
 体内に入ったカドミウムの56パーセントは米から、20パーセントは野菜、13パーセントは大豆から摂取していました。米を主食とする日本人は諸外国と比べ、カドミウムの摂取量が多い傾向にあります。
 研究班は、「米を主食とする日本人は、カドミウムの摂取量が欧米人より多いが、普通に食べる範囲では問題がない」としています。       
 高濃度のカドミウムを肺から吸収すると、肺がんリスクが高まるという先行研究が多くありました。国際がん研究機関は、ダイオキシンやアスベストなどと同じ発がん性があるグループ1に、カドミウムを分類しています。

 2012年4月30日(月)




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