■用語 紅色陰癬 [用語(か行)]
蛍光発色性ジフテロイドという特殊な細菌に、皮膚の表層部が感染する疾患
紅色陰癬(こうしょくいんせん)とは、コリネバクテリウム属の蛍光発色性ジフテロイドという特殊な細菌に、皮膚の表層部が感染する疾患。エリトラスマとも呼ばれます。
紫外線を当てると感染した皮膚の表層部が紅色に光ることから、紅色陰癬といわれています。蛍光発色性ジフテロイドは常在菌ですが、主に成人がかかり、特に糖尿病、多汗症、肥満症といった基礎疾患を持つ人がかかりやすいです。健康な人には症状を起こさない菌が、抵抗力の弱い人に感染症を起こす日和見感染の一種と考えられています。
また、熱帯地方などの高温多湿な環境では、比較的多くみられます。
皮膚と皮膚が接触する部位、すなわち、乳房の下、わきの下、足の指と指の間、性器周辺、尻(しり)の割れ目に多く発症します。このような場所は、皮膚と皮膚が接触して発汗しやすいため、汗や皮脂を栄養源とする細菌が増殖しやすい部位です。
特に男性の場合は、陰嚢(いんのう)が熱に弱いため、陰嚢の皮膚が汗を出して冷やそうという働きがあるため、腿(もも)と陰嚢が接触する部位によくできます。特に肥満の中年女性や糖尿病患者の場合は、乳房の下、わきの下、腹部のひだ、会陰部にも発症することがあります。
最初は、皮膚と皮膚が接触する部位に、不規則な形のピンク色の皮疹(ひしん)ができます。この皮疹はやがて、茶色く、うろこ状にカサカサした状態に変わります。皮疹が、胴体や肛門(こうもん)周辺に広がることもあります。足の指と指の間では、皮膚がふやけて白くなります。
正常な皮膚との境界ははっきりとしており、かゆみなどの自覚症状はほとんどありません。まれなケースでは、灼熱(しゃくねつ)感やかゆみを自覚することもあります。
白癬などの真菌感染症と混同されることがありますが、体部白癬、股部(こぶ)白癬、陰嚢白癬、足白癬などとは異なり、周囲に炎症が広がって中央はきれいになる中心治癒傾向を示さず、水疱(すいほう)や丘疹も発生させません。
紅色陰癬の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、ウッド灯という長波長の紫外線を出す蛍光管で病変部を照らすと、蛍光発色性ジフテロイドがサンゴのような紅色に輝くので、すぐ診断がつきます。
白癬、カンジダ症、癜風(でんぷう)、脂漏性皮膚炎などとの区別が必要ですが、ウッド灯での紅色蛍光で区別できます。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、クリンダマイシンやミコナゾールなどの抗真菌剤、エリスロマイシンあるいはテトラサイクリンなどの抗生剤の軟こうまたはクリームを塗ります。範囲が広い場合には、エリスロマイシンあるいはテトラサイクリンを内服します。クロルヘキシジンなどの抗菌せっけんを使うのも、効果があります。
紅色陰癬は6〜12カ月以内に再発することがあるので、その場合は再度治療します。肥満症や多汗症の人は病変部が再び蒸れやすく、再発を繰り返して完治しにくい場合も多いようです。
股部や陰部周辺の紅色陰癬を予防するには、常日ごろから通気性がよく、蒸れない下着を着用し、清潔に保ち、乾燥させるように心掛けることが大切です。
紅色陰癬(こうしょくいんせん)とは、コリネバクテリウム属の蛍光発色性ジフテロイドという特殊な細菌に、皮膚の表層部が感染する疾患。エリトラスマとも呼ばれます。
紫外線を当てると感染した皮膚の表層部が紅色に光ることから、紅色陰癬といわれています。蛍光発色性ジフテロイドは常在菌ですが、主に成人がかかり、特に糖尿病、多汗症、肥満症といった基礎疾患を持つ人がかかりやすいです。健康な人には症状を起こさない菌が、抵抗力の弱い人に感染症を起こす日和見感染の一種と考えられています。
また、熱帯地方などの高温多湿な環境では、比較的多くみられます。
皮膚と皮膚が接触する部位、すなわち、乳房の下、わきの下、足の指と指の間、性器周辺、尻(しり)の割れ目に多く発症します。このような場所は、皮膚と皮膚が接触して発汗しやすいため、汗や皮脂を栄養源とする細菌が増殖しやすい部位です。
特に男性の場合は、陰嚢(いんのう)が熱に弱いため、陰嚢の皮膚が汗を出して冷やそうという働きがあるため、腿(もも)と陰嚢が接触する部位によくできます。特に肥満の中年女性や糖尿病患者の場合は、乳房の下、わきの下、腹部のひだ、会陰部にも発症することがあります。
最初は、皮膚と皮膚が接触する部位に、不規則な形のピンク色の皮疹(ひしん)ができます。この皮疹はやがて、茶色く、うろこ状にカサカサした状態に変わります。皮疹が、胴体や肛門(こうもん)周辺に広がることもあります。足の指と指の間では、皮膚がふやけて白くなります。
正常な皮膚との境界ははっきりとしており、かゆみなどの自覚症状はほとんどありません。まれなケースでは、灼熱(しゃくねつ)感やかゆみを自覚することもあります。
白癬などの真菌感染症と混同されることがありますが、体部白癬、股部(こぶ)白癬、陰嚢白癬、足白癬などとは異なり、周囲に炎症が広がって中央はきれいになる中心治癒傾向を示さず、水疱(すいほう)や丘疹も発生させません。
紅色陰癬の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、ウッド灯という長波長の紫外線を出す蛍光管で病変部を照らすと、蛍光発色性ジフテロイドがサンゴのような紅色に輝くので、すぐ診断がつきます。
白癬、カンジダ症、癜風(でんぷう)、脂漏性皮膚炎などとの区別が必要ですが、ウッド灯での紅色蛍光で区別できます。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、クリンダマイシンやミコナゾールなどの抗真菌剤、エリスロマイシンあるいはテトラサイクリンなどの抗生剤の軟こうまたはクリームを塗ります。範囲が広い場合には、エリスロマイシンあるいはテトラサイクリンを内服します。クロルヘキシジンなどの抗菌せっけんを使うのも、効果があります。
紅色陰癬は6〜12カ月以内に再発することがあるので、その場合は再度治療します。肥満症や多汗症の人は病変部が再び蒸れやすく、再発を繰り返して完治しにくい場合も多いようです。
股部や陰部周辺の紅色陰癬を予防するには、常日ごろから通気性がよく、蒸れない下着を着用し、清潔に保ち、乾燥させるように心掛けることが大切です。
タグ:紅色陰癬 用語(か行) 用語 健康創造塾 アナフィラクトイド紫斑病 エリトラスマ うっ滞性皮膚炎 血管拡張性環状紫斑 マヨッキー紫斑 ほくろのがん 蟹足腫 爪甲鉤弯症 湾曲爪 黄色爪症候群 爪甲層状分裂症 爪甲脱落症 爪甲縦裂症 爪甲委縮症 巨爪症 卵殻爪 爪肥厚症 サットン白斑 進行性指掌角皮症 口囲皮膚炎(酒さ様皮膚炎) 股部白癬 乾性脂漏 頭部粃糠疹 頑癬 急性偽膜性カンジダ症 毛孔性紅色粃糠疹 尋常性魚鱗癬 アレルギー性紫斑病 単純性紫斑 特発性血小板減少性紫斑病 慢性色素性紫斑 シャンバーグ病 特発性色素性紫斑 たこ、魚の目 イチゴ状血管腫 癜風(黒なまず) 虫刺症(虫刺され) 伝染性膿痂疹(とびひ) 老人性角化腫(日光角化症) 赤あざ(血管腫) 足白癬(水虫) 頭部白癬(しらくも) 白子症(白皮症) 手湿疹(主婦湿疹) 尋常性白斑 熱傷(やけど) 毛嚢炎 尋常性乾癬 ミルメシア マラセチア毛包炎 遠心性後天性白斑 黄色爪 黒あざ 茶あざ ベッカー母斑 血管腫(赤あざ) 扁平母斑 遅発性扁平母斑 爪甲横溝 化膿性爪囲炎(ひょうそう)
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