■脳動脈瘤、7ミリ以上で破裂リスク上昇 6000人を追跡調査 [健康ダイジェスト]
くも膜下出血につながる脳動脈瘤(りゅう)は、7ミリ以上になると破裂のリスクが高まり、7~9ミリの大きさでは年間に60人に1人が破裂することがわかりました。こぶの位置や形によっても、破裂のリスクが高まりました。
日本脳神経外科学会が約6000人を対象に追跡調査。脳ドックでこぶが見付かっても、何ミリ以上になると破裂しやすいか、明確なデータはありませんでした。
未破裂脳動脈瘤は、成人の5パーセント程度にあるとされます。くも膜下出血は発症すると3分の1が亡くなり、30~40歳代の患者も多くいます。
日本脳神経外科学会は2001年1月から2004年4月までに、全国の医療機関で未破裂の脳動脈瘤が見付かった5720人、計6697個のこぶの経過を最長8年間追跡し、経過を調べました。患者の3分の2は女性で、平均年齢は62・5歳、こぶの大きさは平均5・7ミリでした。
全体の破裂率は年間0・95パーセントで、3ミリから4ミリは0・36パーセント、5ミリから6ミリは0・50パーセントでした。7ミリから9ミリになると1・69パーセントに上がり、10ミリから24ミリは4・37パーセント、25ミリ以上では33・40パーセントが破裂していました。
こぶができる場所や形によっても、破裂のリスクに違いがありました。大脳の太い動脈をつないでいる交通動脈にできたこぶのリスクは、大脳の中心を流れる中大脳動脈にできたこぶに比べ、2倍前後に高まっていました。形がいびつなこぶのリスクも、滑らかなこぶにに比べ、1・63倍に高まっていました。
脳ドックの普及に伴い、脳動脈瘤の発見は増えていますが、手術するとまひやしびれ、重い後遺症などが出る可能性もあり、予防的な治療を行うかどうか判断に迷うケースがあります。調査をまとめたNTT東日本関東病院(東京都)の森田明夫脳神経外科部長は、「大きさはもとより、部位や形状などによる個別のリスクがわかってきた。診断の基礎にしたい」と話しています。
日本脳卒中学会が2009年に作った指針では、海外のデータなどから、平均的な寿命まで10年から15年以上あり、こぶの大きさがが5ミリから7ミリ以上なら治療を検討することにしています。
日本脳神経外科学会の調査結果は28日付で、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表されました。
2012年6月29日(金)
日本脳神経外科学会が約6000人を対象に追跡調査。脳ドックでこぶが見付かっても、何ミリ以上になると破裂しやすいか、明確なデータはありませんでした。
未破裂脳動脈瘤は、成人の5パーセント程度にあるとされます。くも膜下出血は発症すると3分の1が亡くなり、30~40歳代の患者も多くいます。
日本脳神経外科学会は2001年1月から2004年4月までに、全国の医療機関で未破裂の脳動脈瘤が見付かった5720人、計6697個のこぶの経過を最長8年間追跡し、経過を調べました。患者の3分の2は女性で、平均年齢は62・5歳、こぶの大きさは平均5・7ミリでした。
全体の破裂率は年間0・95パーセントで、3ミリから4ミリは0・36パーセント、5ミリから6ミリは0・50パーセントでした。7ミリから9ミリになると1・69パーセントに上がり、10ミリから24ミリは4・37パーセント、25ミリ以上では33・40パーセントが破裂していました。
こぶができる場所や形によっても、破裂のリスクに違いがありました。大脳の太い動脈をつないでいる交通動脈にできたこぶのリスクは、大脳の中心を流れる中大脳動脈にできたこぶに比べ、2倍前後に高まっていました。形がいびつなこぶのリスクも、滑らかなこぶにに比べ、1・63倍に高まっていました。
脳ドックの普及に伴い、脳動脈瘤の発見は増えていますが、手術するとまひやしびれ、重い後遺症などが出る可能性もあり、予防的な治療を行うかどうか判断に迷うケースがあります。調査をまとめたNTT東日本関東病院(東京都)の森田明夫脳神経外科部長は、「大きさはもとより、部位や形状などによる個別のリスクがわかってきた。診断の基礎にしたい」と話しています。
日本脳卒中学会が2009年に作った指針では、海外のデータなどから、平均的な寿命まで10年から15年以上あり、こぶの大きさがが5ミリから7ミリ以上なら治療を検討することにしています。
日本脳神経外科学会の調査結果は28日付で、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表されました。
2012年6月29日(金)
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