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■インフルエンザ「冬場に流行」の常識覆る 沖縄県で新規患者が週1000人超す [健康ダイジェスト]

 「冬場に流行する」とされてきたインフルエンザの常識が、沖縄県で覆っています。2005年以降、同県内で夏場の流行が続いています。
 真夏日が続く同県内ですが、7月中旬に1週間の新規患者数が1000人を突破。県内医療機関の調査研究で、気候の変動を受けにくいB型ウイルスが中心となっていることや、乳幼児や小中学生を中心にB型インフルエンザの流行が起きているなどの実態が明らかになりました。
 県感染症情報センターによると、第28週(7月9~15日)の患者報告数は927人、最新の第29週(7月16~22日)には1224人に上りました。第29週の定点当たりの患者数は、南部保健所地区が45人と警報基準の30人を大きく上回りました。那覇、浦添地区も29・6人と警報レベルの流行が続いています。
 今年の患者の半数が、1~14歳でした。
 例年、全国的には夏場の定点患者数はほぼゼロ。第29週の全国インフルエンザ患者報告の9割は、沖縄県でした。
 那覇市立病院では6月中旬~7月中旬の1カ月間に患者数が6・5倍に増加、第29週は20~40歳代の患者が急増しました。子供から親世代に感染が広がっている可能性があるといいます。
 感染管理担当師長の又吉慶看護師は、「数年前から夏場の流行が定着している。夏休みに入り、感染状況がどう変わるのか注視したい」と語っています。
 那覇市医師会は、2007年から四つの総合病院のインフルエンザ患者数とウイルス型を週ごとに独自に集計。琉球大学医学部付属病院の藤田次郎教授(第1内科)の研究グループは、このデータを気象台データと突き合わせ、A型インフルエンザが低温乾燥で流行するのに対し、B型インフルエンザは湿度・気温の変化を受けにくいことを突き止めました。
 琉大病院の職員や入院患者の感染調査では、37度台の微熱や風邪症状の鼻水が出る患者を多数確認しました。藤田教授は、「これまで夏風邪と診断され、感染が見逃されたケースも多いのではないか。県内の調査・統計で感染の実態が明らかになりつつある」と述べました。
 一方、同教授は「感染力は夏冬で変わらない」として、「幼児や高齢者は悪化すれば死亡する可能性がある。マスク・手洗い・うがいなどの予防が重要だ」と呼び掛けています。
 B型インフルエンザは、A型とは違い、人間にしか感染しません。流行の規模もそれほど大きくなく、症状もA型と同じですが、消化器症状が強く出る傾向にあります。合併症の危険性もありますので、B型だからといって油断は禁物です。特に小さな子供の場合、まれに重症化する場合もありますので注意が必要です。
 一般的には、11月下旬ころからA型インフルエンザが流行し出し、3月中旬になるとB型インフルエンザが流行し出します。A型インフルエンザにかかった後、B型インフルエンザにかかってしまう場合もありますので、しっかりと予防対策をしなければいけません。ただし、B型インフルエンザに1度かかると、その危険性は高いものの、再びB型に感染する確立が低くなります。

 2012年7月30日(月)




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