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■日本脳炎の予防接種後、小5男児が死亡 岐阜県美濃市 [健康ダイジェスト]

 17日午後5時15分ごろ、岐阜県美濃市藍川の「平田こどもクリニック」(平田正士院長)で、日本脳炎の予防接種を受けた小学5年の男児(10歳)が接種後間もなく意識不明、心肺停止状態となり、搬送先の関市の病院で約2時間30分後に死亡が確認されました。
 関署は19日午後、司法解剖し、男児の死因、予防接種との因果関係などを調べます。
 同署や同クリニックによると、男児は17日夕、母親に連れられ、妹らと来院。小学生の妹が先に接種を受け、男児も平田院長(73歳)から接種を受けました。その5分後、「待合室で寝ている男児の様子がおかしい」と看護師が気付き、平田院長が確認したところ意識不明で心肺停止状態でした。妹に異常はないといいます。
 平田院長は、「接種前の問診に異常はなかった。ワクチンの期限や用量は適正だったので、原因が思い当たらない。これまでに同じワクチンを200本から300本は接種しているが、重い症状になった子供はいない」と話しています。ワクチンは、医薬品会社から受け取って10日以内のものだったということです。
 同クリニックによると、男児が注射器を見て院内を逃げ回ったため、母親と看護師で押さえ、平田院長が腕に注射したといいます。
 男児の状態が悪くなった後、母親が平田院長に男児が関市内の特別支援学校に通っていることや、別の病院で処方された薬を飲んでいることなどを伝えたといいます。
 同クリニックによると、男児は就学前に3回受けるのが標準とされる定期接種を受けておらず、今回が初めての接種でした。過去にポリオやBCGなどの接種経験はありました。
 岐阜県保健医療課によると、記録の残る1977年以降、同県内で日本脳炎を含む各種定期予防接種後に死亡し、国の救済対象になっている事例は確認されていないといいます。
 同県は医療機関から任意で情報収集していますが、接種と小5男児死亡との因果関係は不明。今後、予防接種を実施する美濃市を通じて「副反応報告書」が提出されれば、予防接種法に基づき医療機関から問診や接種の状況などについて聞き取ることになるといいます。
 厚生労働省も18日、事実関係の確認のため県や市を通じて情報収集を始めました。また、日本脳炎の予防接種後の死亡例が7月にもあったことを明らかにしました。ワクチン接種との因果関係は不明ですが、死亡例が2件続いたのを受け、近く専門家委員会を開いて評価を仰ぐ方針。
 同省によると、7月のケースは「5歳以上10歳未満」の子供で、接種後に急性脳症を発症し約1週間後に亡くなりました。居住地など詳細な情報は明らかにしていません。
 2人の子供の死亡と予防接種との因果関係はわかっておらず、接種から死亡までの時間や症状も異なることから、同省は2人の死亡の関連性は低いとみています。
 日本脳炎のワクチンは、副作用とみられる重い神経障害が報告され、7年前から事実上中止されていましたが、3年前、新たなワクチンに切り替えられました。今年3月までにおよそ1000万回接種されましたが、接種後の死亡例は報告されていなかったということで、同省は直ちに接種を中止する必要はないとしています。

 2012年10月18日(木)




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