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■用語 茶あざ [用語(た行)]



[リボン]先天的もしくは後天的に、皮膚の表面に生じる褐色調の平らなあざ
 茶あざとは、先天的もしくは後天的に、皮膚の表面に生じる褐色調の平らなあざ。
 一般的に茶あざと呼ばれているものの大多数は扁平母斑(へんぺいぼはん)ですが、類似するベッカー母斑などもあります。
 扁平母斑は、先天的もしくは後天的に、顔面および四肢、体幹の皮膚表面に生じる淡褐色から褐色の平らなあざ。ほくろのように、皮膚から盛り上がることはありません。そのために、盛り上がりのないあざという意味で、扁平母斑と呼ばれています。
 また、コーヒーのような黒さでなく、ミルクコーヒーに似た色のあざという意味で、カフェオレ班、カフェオレ・スポットとも呼ばれます。
 色素細胞の機能高進により、表皮基底層でメラニン色素が増加するために、扁平母斑が生じます。大きさや形はさまざまで、類円形から紡錘形、辺縁がギザギザした不正型の小さいあざが多数集まっていたり、面状に分布する比較的均一な大きいあざであったりします。
 淡褐色から褐色のあざの中に、直径1ミリ程度の小さな黒色から黒褐色の点状色素斑が多数混在することもあります。
 ほとんど、生まれ付きに存在するか幼児期に発生しますが、思春期になって発生する場合もあり、遅発性扁平母斑とも呼ばれます。
 思春期になって発生する茶あざには、肩や胸などに生じる比較的大きな褐色調のあざであるベッカー母斑もあります。
 多くは、体の片側に10~20セント前後の大きさで出現します。周囲の正常な皮膚との境界がはっきりしており、表面はザラザラとしています。好発部位は、肩、胸、背中、上腕など体幹と四肢の境界部。
 女性よりもやや男性に多く、過半数に少し濃い発毛を伴うという点が特徴といえます。あざの部分に、髪の毛くらいの太さの毛が密に生えることもあります。扁平母斑と同様に、皮膚から盛り上がることはありません。
 発毛を伴う場合は、毛包という毛を包んでいる組織に、メラニン色素を作る色素細胞も入っています。海水浴や強い日光にさらされた後などに、ベッカー母斑が現れることもあります。
 先天性扁平母斑、遅発性扁平母斑、ベッカー母斑とも通常、悪性化することはありません。
 しかし、生まれた時から丸い扁平母斑が6個以上ある場合には、神経線維腫(しゅ)症1型(レックリングハウゼン病)の主症状のこともあります。神経、目、骨など皮膚以外の場所にも症状が出てくる可能性がある症候群で、早めに総合病院の皮膚科を受診したほうがよいでしょう。
 扁平母斑、ベッカー母斑は、多少の色の変化はありますが、自然に消えるあざではありません。色が淡褐色で、肌と違和感が少ないため気にならなければ、強いて治療する必要はありません。顔や腕など、肌の露出部にあって気になる場合は、皮膚科、皮膚泌尿器科、形成外科を受診することが勧められます。
[リボン]茶あざの検査と診断と治療
 皮膚科、皮膚泌尿器科、形成外科の医師による診断では、特徴的な母斑なので、ほとんどは見ただけでつきます。神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)が疑われる場合は、神経線維腫や聴神経腫瘍、骨格異常の有無など検査します。
 皮膚科、皮膚泌尿器科、形成外科の医師による扁平母斑の治療では、病変が浅いので、Qスイッチルビーレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザーなどを照射すると、メラニン色素に選択的に吸収され、母斑が消失したり軽快します。
 医療レーザー治療の長所は治療を行った部位に傷跡ができにくいことですが、すべての扁平母斑に有効ではありません。思春期になって発生する遅発性扁平母斑では、多くのケースで効果を認めます。
 先天性の扁平母斑では、思春期以降に色調が強くなって認識したケースでレーザーが効くのはまれで、レーザーを照射してしばらくは消えていたものが、次第に再発する場合もしばしばあります。再発の程度は、テスト治療で推測できます。
 しかし、先天性の扁平母斑でも乳幼児期からレーザー治療を行うと、再発が少なく効果を認めることが多くなります。そのため、有効率を高めるために、皮膚が薄い0歳児からレーザー治療を行う医療機関が増えてきました。
 レーザー治療が無効で扁平母斑がすぐに再発する場合には、ドライアイスや液体窒素を使用した治療や、グラインダーで皮膚を削る皮膚剥削(はくさく)術という手術が行われます。傷跡を残すことがあるので、第一選択ではありません。
 ベッカー母斑の治療でも、医療レーザーによる治療が第一選択とされます。Qスイッチルビーレーザー、Qスイッチヤグレーザー、炭酸ガスレーザーなどを照射すると、メラニン色素に選択的に吸収され、多くのケースでベッカー母斑が消失したり軽快します。
 有毛性のベッカー母斑では、レーザー治療の前に脱毛するなどの処理できれいにすることが、重要になります。
 有毛性のベッカー母斑に対して、脱毛処理を行わずにレーザー治療を行うと、最初は周囲の正常な皮膚と同じ肌色になりますが、時間が経つにつれて、ポツンポツンと毛穴に一致して色素沈着が出てきます。毛包の中のメラニン色素を作る色素細胞が、過剰に反応してしまうためです。
 医療機関によっては、剛毛が生えていたり、多毛である際には、Qスイッチヤグレーザーなどと医療脱毛用のレーザーを併用することもあります。
 レーザー治療が無効でベッカー母斑が再発する場合にも、ドライアイスや液体窒素を使用した治療や、グラインダーで皮膚を削る皮膚剥削術、植皮術などが行われます。




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