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■特定外来生物の侵入防止強化へ 毒グモは23府県で確認 [健康ダイジェスト]

 生態系に影響を及ぼす「セアカゴケグモ」などの「特定外来生物」の生息域が国内で拡大していることを受けて、環境省が設置した専門家の委員会は、国内への侵入を水際で防ぐ対策の強化を盛り込んだ提言をまとめました。
 特定外来生物は海外から国内に持ち込まれ、生態系に影響を及ぼしたり、人に被害を与えたりする生き物や植物で、環境省はオーストラリアの「セアカゴケグモ」や南アメリカの「アルゼンチンアリ」など105種類を指定し、飼育や輸入などを規制しています。
 しかし、この一部で、輸入品に付着して国内に侵入し生息域が拡大していることから、環境省が設置した専門家でつくる委員会は、特定外来生物への対策について検討を続けてきました。
 その結果、14日に提言がまとまり、繰り返し持ち込まれている特定外来生物については、侵入経路を特定し、水際での侵入を防ぐ対策を強化することや、輸入品に付着していた場合に法的に廃棄や消毒を徹底させ、生物によってどのような消毒方法があるかガイドラインとして整備することなどが盛り込まれています。
 環境省では、14日の提言を踏まえて、今後、法改正なども含めて対策を強化することにしています。
 特定外来生物のうちの1つ、オーストラリアに生息する毒グモであるセアカゴケグモについては、17年前に初めて国内で見付かってから、これまでに全国の23府県で確認されていることが環境省の調査でわかりました。
 今年に入って9月に福岡市、今月12日に神奈川県川崎市の住宅で確認されるなど、生息域が全国に拡大しています。
 セアカゴケグモは雌だけに毒があり、体長が1センチ程度で雄よりも体が大きくなります。寿命も雄より雌のほうが長いといわれています。全体的に黒く、背中に赤い帯状の模様があるのが特徴。
 環境省のまとめによると、初めて発見されてから17年間で宮城、群馬、神奈川、愛知、岐阜、三重、和歌山、奈良、京都、大阪、滋賀、兵庫、岡山、広島、山口、徳島、香川、高知、福岡、佐賀、宮崎、鹿児島、沖縄の全国の23府県で確認されています。
 最初は、海外から輸入されたコンテナなどにセアカゴケグモが付着したまま国内に侵入したものとみられ、実際に海外からの貨物船を受け入れる港などで多く確認されていました。その後、車などに巣を張り、繁殖を繰り返すなどして全国に生息域を広げていったとみられています。
 このクモにかまれる被害は毎年、10件ほど出ています。毒のあるメスは攻撃性は強くないものの、素手で触った場合にかまれることがあり、かまれると針で刺したような痛みがあるということです。症状が重い場合、痛みが全身に広がり、頭痛や吐き気などを伴う恐れがあり、今年9月に福岡市かまれた女性は一時、呼吸障害に陥りました。
 セアカゴケグモは1年中、活動していて、冬の間は寒さのために動きが鈍るものの、自動販売機の裏や側溝などに潜んでいるケースが多いということです。
 このため環境省や各自治体では、掃除などの作業をする際にはかまれないように厚手の手袋をするなどして注意するよう呼び掛けています。

 2012年11月15日(木)




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JUN

11月にはお隣の川崎でも発見されました。
でも小さいからいいものの、手のひらサイズだったら国外逃亡しちゃいそう。
by JUN (2012-11-16 12:45) 

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