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■用語 足底疣贅 [用語(そ)]

[足]ウイルスの感染によって、足の裏にできるいぼ
 足底疣贅(そくていゆうぜい)とは、ウイルスの感染によって、足の裏にできるいぼ。手足や顔にできるいぼである尋常性疣贅が足の裏にできた場合に、特に足底疣贅と呼ばれます。
 通常、米粒大から小豆大の大きさで、足の裏の皮膚面からやや盛り上がり、表面が粗くて白っぽい色をした硬い部分ができます。しばしば多発して集まり、敷石状になります。これをモザイク疣贅と呼ぶこともあります。
 足底は体重が掛かって、いぼがめり込んでしまうため、歩く時に不快を感じたり、小石を踏んでいるように痛むことがあります。
 主にヒト乳頭腫(しゅ)ウイルス(ヒトパピローマウイルス)の皮膚感染が原因で、学童期の小児に多く発症し、素足になる学校のプールサイドや脱衣所の床などで接触感染するとみられます。
 この足底疣贅は、しばしば魚(うお)の目(鶏眼)や、たこ(べんち)と間違われます。魚の目、たこは靴などによる長期間の摩擦や圧迫が原因ですが、足底疣贅はウイルス感染症ですから、放置しておくとほかの部位に移ります。針でほじくったり、市販の薬で取ろうとしたりすると、いぼがほかの部位より広がることになります。
 ちなみに、子供には魚の目、たこは、まずできません。魚の目、たこは、加重による皮膚の角化で、一種の老化現象として大人にできるものです。
 素人判断は禁物で、まず皮膚科、皮膚泌尿器科の医師を受診し、適切な治療を受けるべきです。
[足]足底疣贅の検査と診断と治療
 皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、足底疣贅の表面を薄く切り取ると点状に出血することで、魚の目、たこと鑑別します。
 皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、いぼを凍結して取る凍結療法や、電気焼灼(しょうしゃく)が一般的に行われます。
 凍結療法は、液体窒素でいぼの凍結、融解を繰り返す方法です。いぼの部分を超低温で瞬間的に凍結させ、部分的にやけどの状態を起こすことで、皮膚内部のいぼの芯(しん)を表面に押し上げ、徐々にいぼを縮小させます。
 1~2週間に1回の通院で治療を行いますが、効果に個人差があるため、1回で治ってしまうこともあれば、数週から2カ月以上と長い日数が必要とされることもあります。欠点は、処置そのものに痛みを伴うことです。
 電気焼灼は、レーザーメスや電気メスでいぼを焼く方法です。液体窒素による凍結療法と違って一度で治るものの、麻酔が必須です。凍結療法などと異なり、保険適応外でもあります。
 一部の医療機関では、凍結療法で治りにくいケースや痛みに耐えられないケースで、DNCB(2.4-ジニトロクロロベンゼン)という薬を塗布していぼを取る治療法を行っています。 DNCBは本来、かぶれの状態を見る検査薬で、これを治療に応用し、いぼをかぶれた状態にして取ります。
 多少かゆみを伴ったり、じくじくした状態になったりすることがありますが、痛みはありません。塗布を2カ月続けると、約70パーセントが治癒するとされます。
 ほかにも、抗生物質のブレオマイシンの局所注射、ウイルス消毒薬の使用、漢方薬ヨクイニン(ハトムギ種子抽出物)の内服、免疫療法などいろいろの治療法があります。
 いずれにせよ、足底疣贅は簡単には治らないので、根気よく治療を続けることが大切。家族の1人にできると、家族全員に感染する可能性もあり、全員が皮膚科、皮膚泌尿器科を受診し、感染の有無を調べてもらうほうがよいとされます。




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