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■高脂血症の治療薬「エパデール」、市販薬として承認 [健康ダイジェスト]

 血液中の中性脂肪などが高い高脂血症の治療薬が、生活習慣病の医薬品としては初めて、薬局などで購入できる市販薬として承認されることになりました。
 市販薬として承認されるのは、持田製薬(東京都新宿区)が開発、製造している高脂血症の治療薬で、生活習慣病の元凶といわれる中性脂肪の値を下げる効果があるとされる「エパデール」です。
 19日に開かれた厚生労働省の審議会で報告されました。
 このエパデールは現在、医師の処方箋が必要な医療用医薬品ですが、厚労省は、薬の主な原料はイワシの油で、副作用のリスクは比較的低いなどとして、市販薬として承認することになりました。
 厚労省は、症状が進む前に薬局で薬を購入し、自分で中性脂肪を管理できれば、動脈硬化や心筋梗塞などを減らし、医療費の削減にもつながるとしています。
 厚労省は年内にも承認の手続きを行い、早ければ来年度中にも薬局などで販売が始まる見通しです。その際は、大正製薬(東京都豊島区)が持田製薬からエパデールを調達して販売します。
 生活習慣病の治療薬を市販薬として販売することを巡っては、日本医師会が、患者が病院を訪れず、病気の悪化を見過ごし、生活習慣の改善を怠ったりする恐れがあるとして反対しており、厚生労働省は今後、新たに検討の場を作って議論することになりました。
 日本チェーンドラッグストア協会の宗像守事務総長は、「薬局で販売されれば、病気の予備軍の人が手軽に自己管理ができるようになり、非常によいことだと思う。初期の段階では市販薬を飲んで改善を図り、進行したら医療機関を受診するという仕組みを作りたい」と話しています。
 一方、厚労省の審議会の委員で、日本医師会の中川俊男副会長は、「生活習慣病の医薬品を市販薬とすると、最初から医師にかからず薬で済ましてしまい、重症化する恐れもあり、反対だ。生活習慣病の薬を市販薬として認める際の手続きの在り方について、厚生労働省と議論していきたい」と話しています。
 エパデールは1981年に、持田製薬がニッスイとの共同研究により、EPA(エイコサペンタエン酸)を原体として開発した医薬品。最初の承認は、閉塞性動脈硬化症での適用でしたが、その後高脂血症に適用を拡大、さらに冠動脈疾患の1次予防、2次要望にも有効であることが明らかになっています。
 近年、EPAやDHA(ドコサヘキサエン酸)など、主に魚介類に含まれる不飽和脂肪酸の成分が健康食として有効であると、耳にすることが多くなってきましたが、エパデールは世界で始めて青魚から高純度のEPAを抽出、精製に成功して生まれた医薬品に相当します。

 2012年12月20日(木)




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