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■風疹患者、5年で最多 1週間で219人、首都圏が7割以上 [健康ダイジェスト]

 大流行が続く風疹の患者数が、最新の1週間の2月18日~24日で全国で200人を超え、週ごとの感染者数はこの5年で最高になったことが、国立感染症研究所が8日に公表した集計で判明しました。患者の7割以上が首都圏で報告されています。
 妊娠中の女性が感染するケースも相次いでいることから、専門家は妊婦の周りの人が予防接種を受けるよう呼び掛けています。
 国立感染症研究所によりますと、全国の医療機関で2月24日までの1週間に、風疹の患者は219人が報告されました。このうち東京都の患者が78人と最多で、今年に入ってからの累計患者計1029人の半数近くの480人も都内で出ています。
 神奈川県が128人、埼玉県が95人、千葉県が86人と、東京都と3県を含めた首都圏で、累計患者全体の7割を超えました。近畿でも、大阪府が59人、兵庫県50人と患者が多くなっています。
 風疹の予防接種は1994年まで、中学生の女子に限られていたため、予防接種をしていない20~40歳代男性が感染し、大流行につながったとみられています。
 患者が多い流行地域ほど、予防接種率が低い傾向にあります。高校3年性の接種率(昨年4月1日〜12月31日)は東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県のいずれも46・5〜62・3パーセントで、全国平均の64・3パーセントを下回りました。大阪、兵庫両府県でも、57・1パーセントと低くなっています。
 風疹の流行期は初夏にピークを迎えるため、転勤や転校などで人の移動が増える春以降、地方に広がる心配があります。
 また、妊娠中の女性が妊娠初期に感染すると、新生児が目や耳、心臓に障害がある「先天性風疹症候群」になる危険があり、昨年10月以降、6人の新生児に障害が出ています。
 このため、東京都世田谷区では、今月から妊婦と夫が一緒に参加する両親学級や母親学級で、注意を呼び掛けることにしました。8日に開かれた両親学級では、担当者が風疹が新生児に与える影響について説明し、妊娠1カ月で感染すると50パーセント以上、2カ月だと35パーセントくらいの確率で、新生児に障害が出る可能性があると説明しました。
 そして、妊婦は風疹のワクチンを接種できないため、マスクをつけて人混みを避け、一緒に過ごす時間の長い夫や家族は、風疹にかからないよう、できるだけ早く予防接種を受けてほしいと呼び掛けました。
 両親学級に参加した男性は、「マスクの着用は徹底してきたが、予防接種を受けることでリスクが下がるのであれば、すぐ受けたいと思いました」と話していました。
 世田谷区感染症対策課の松本加代課長は、「今の風疹の大流行は、これから生まれてくる赤ちゃんの未来を脅かす危機的な状況だと思います。予防法はワクチンしかないので、多くの方に受けていただいて、妊婦さんと赤ちゃんを守ってほしいと思います」と話しています。

 2013年3月10日(日)




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