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■二酸化炭素、ハワイで初の400ppm超え 温暖化、危険水準に [健康ダイジェスト]

 米海洋大気局(NOAA)は10日、ハワイ島マウナロア観測所で測定している大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が、1958年の観測開始から初めて400ppm(0・04パーセント)を超え、最高値を記録したと発表しました。
 18世紀後半にイギリスから始まった産業革命前は280ppmと推定され、現在のCO2濃度上昇率は半世紀前に比べて3倍になっています。危険水準にまた一歩近付いた形で、NOAAは「温暖化が加速している」と警鐘を鳴らしています。
 CO2濃度は、周辺に工場などがあると高くなります。日本では常に世界平均を上回り、昨年、岩手県の観測地点で月平均値が初めて400ppmを超えました。
 これに対し、標高3397メートルにあるハワイ島マウナロア観測所は測定期間が最も長い上、人間活動などの影響を受けにくいため、地球の平均像を示す観測拠点となっています。
 観測によると、先月から1日当たりの平均値が399ppmを超え、9日は前日を0・61ppm上回る400・03ppmに達しました。CO2を吸収する植物の光合成が活発になる夏に向けてCO2濃度は下がるため、例年5月ごろにピークを迎えます。
 1958年の観測開始時は約315ppmで、以後、冬に上昇して夏に下がるパターンを繰り返しながら増え続けています。
 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」によると、400〜440ppmが継続すると、気温は2・4〜2・8度上昇すると予測しています。世界の平均気温は2005年までの100年間で0・74度上昇しました。
 温暖化対策を巡る国際交渉では、猛暑や海面上昇などの被害を最小限に抑えるため、産業革命以降の気温上昇を2度未満に抑えることを目指しています。
 中沢高清・東北大名誉教授(気象学)は、「すぐに大きな変化が現れるわけではないが、化石燃料の使い方を見直すなど対策を改めて考えるべきだ」と話しています。
 一方、リベラルな科学者で組織する米国の「憂慮する科学者連盟」は、「一刻も早くCO2排出を減らさないと、猛暑やハリケーン、干ばつなどの異常気象が常態化する」として、国際社会の対応を求める声明を出しました。
 二酸化炭素(CO2)は、地球温暖化を起こす温室効果ガスの一つ。太陽で暖められた地表面から放出された熱を吸収し、これまで地球の平均気温を約15度に保ってきました。しかし、化石燃料の消費に伴う人為的な排出が増え、大気中の濃度も急上昇。最近の気温上昇の最大原因とされています。
 気温が上昇すると、猛暑や干ばつといった異常気象、南極の氷床融解に伴う海面上昇などが発生すると懸念されています。

 2013年5月11日(土)




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