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■用語 化膿性肉芽腫 [用語(か)]

[手(グー)]毛細血管を構成する細胞が増殖し、皮膚や粘膜の表面にしこりとして現れる良性腫瘍
 化膿性肉芽腫(かのうせいにくげしゅ)とは、最も微細な血管である毛細血管を構成する細胞が増殖し、皮膚や粘膜の表面にしこりとして現れる良性腫瘍(しゅよう)。血管拡張性肉芽腫、毛細血管拡張性肉芽腫、小葉(しょうよう)状毛細血管腫とも呼ばれます。
 化膿性肉芽腫という疾患名から悪性腫瘍と誤解されやすいものの、膿(うみ)を持つわけでも、肉の塊が形成されるわけでもありません。通常、皮膚や粘膜の表面から突出して、その基部はくびれています。
 微小な外傷が切っ掛けとなり、毛細血管が反応性に急速に増殖し、その周囲の組織がはれたものと考えられています。外傷がなく、突然出現することもあります。妊娠中に発症する傾向が比較的多いことから、性ホルモンが関与している可能性も指摘されています。
 性差はなく男女ともに発症し、小児や若年者に多くみられます。体中のどこにでも出現し、好発部位は手、中でも手指と、顔面、特に口唇です。
 皮膚や粘膜の比較的表面付近の血管から、鮮紅色または茶色の小さなしこりとして現れ、数週で急速に増大した後、増殖は止まります。皮膚からくびれをもって隆起することが多いのですが、なだらかに隆起する場合もあります。
 軟らかいしこりで、触れると表面から出血しやすく、かさぶたがついたり、湿っていることも少なくありません。大きさは通常、1〜2センチ以内。
 化膿性肉芽腫に気付いたら、皮膚科、皮膚泌尿器科内科、ないし形成外科を受診して、ほかの悪性の疾患との関与性がないか診断してもらうことが大切です。化膿性肉芽腫であれば自然に治ることはほとんどなく、長く放置しておくと悪化する可能性もあり、治療が必要です。
[手(グー)]化膿性肉芽腫の検査と診断と治療
 皮膚科、皮膚泌尿器科内科、形成外科の医師による診断では、特別な検査は行わずに、見た目と症状の経過から確定します。
 腫瘍を切除した場合には、病理検査で確認することができます。顕微鏡で組織を確認すると、複数の毛細血管が連なっているのがわかり、その形は小葉のように見えます。
 皮膚科、皮膚泌尿器科内科、形成外科の医師による治療では、手術で切除し、縫縮するのが最も確実な方法です。液体窒素によって、腫瘍の凍結、融解を繰り返す凍結療法もあります。この場合、数回の治療が必要になることが多いのですが、麻酔の必要はありません。
 そのほか、CO2レーザーを用いて、拡張している毛細血管を根っこから焼いて除去するレーザー療法もあります。この場合には、手術と同様に局所麻酔が必要です。
 小さい腫瘍は、副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)の軟こうを塗り続けると、退縮することもあります。




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