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■増える心の病、労災475人認定 3年連続で過去最多を更新 [健康ダイジェスト]

 過労や仕事上のストレスが原因で、うつ病などの精神疾患を発症し、労働災害と認定された人が2012年度は前年度比150人増の475人となり、3年連続で過去最多を更新したことが21日、厚生労働省のまとめでわかりました。
 うち未遂を含めて過労自殺と認定された人は前年度比27人増の93人に上り、2007年度の81人を超えて過去最多となりました。一向に改善されない長時間労働やパワーハラスメントの増加などが、背景にあるとみられます。
 厚労省のまとめによると、精神疾患で労働災害と認定されたのは男性が348人、女性が127人。年代別では、30〜39歳が149人(うち未遂を含む自殺23人)と最も多く、40〜49歳が146人(うち未遂を含む自殺31人)、20〜29歳が103人(うち未遂を含む自殺20人)の順。どの年代も前年度を大きく上回りましたが、特に40歳代は倍以上に急増しました。
 職種別では、「一般事務」(65人)が最も多く、システムエンジニアなどの「情報処理・通信」(30人)、店員などの「商品販売」(29人)が続きました。
 原因は「仕事内容や量の変化」(59人)がトップでしたが、「嫌がらせ、いじめ、暴行」は前年度の40人から55人に増加、「セクハラ」は同6人から24人、「月80時間以上の残業」は同3人から32人に急増していました。
 全体の請求は1257人で前年度比15人減。決定が出た中で、労災認定された割合は39パーセントで、前年度比同8・7ポイント増と過去最も高くなりました。
 一方、脳・心臓疾患の労災認定数は338人(死者数123人)で、前年度比28人増と高止まりしており、職種別の内訳は自動車運転者が83人、営業職21人、商品販売18人の順でした。また、亡くなった人の9割は過労死の危険ラインとされる月80時間以上の残業をしていました。
 厚労省職業病認定対策室は、「2011年12月に精神疾患認定の新基準を作り、セクハラなど事例を細かく示したため、認定が増えたのではないか」と説明し、「社会的背景は分析できていない」としています。
 これに対し、過労死弁護団の幹事長を務める川人博弁護士は、「比較的若い年代の人が精神疾患で労災認定されている例が目立つ。肉体的にも疲弊している50歳代ではなく、若くて元気なはずの若年者が多いことを深刻に受け止めるべきだ。自殺の認定も増えているが、これでもまだ氷山の一角でしかないのではないか」と話しています。

 2013年6月22日(土)




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