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■iPS細胞の臨床研究、8月から患者募集 理研など [健康ダイジェスト]

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って目の難病患者を治療する世界初の臨床研究について、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の高橋政代プロジェクトリーダーは30日、8月1日から研究を始めると発表した。
 対象となる患者6人を募集し、年内にも1人目を選定。早ければ来年夏に最初の移植を実施し、安全性と効果を調べます。
 高橋リーダーは神戸市で記者会見し、「臨床研究に至ったのはうれしいが、治療法を作るまでには長い道のりがある。責任をひしひしと感じる」と語りました。
 理研と移植手術を担う先端医療センター病院、神戸市立医療センター中央市民病院は8月1日に共同研究の契約を結び、研究者や医師、カウンセラーらでチームを作ります。
 研究対象は、目の網膜に異常な血管ができて視力が低下する「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性」。50歳以上で矯正視力0・3未満、従来の治療薬では効果が得られず、眼科医の紹介状があるなどの条件を満たす人を募集し、2年間に6人を選びます。
 選ばれた患者の腕から直径4ミリ程度の皮膚を採取して、iPS細胞を作り、網膜の色素上皮に変えてシート状にするまで10カ月をかけ、傷んだ色素上皮と入れ替えます。4人目以降の患者ではシートの枚数を増やし、より視力回復を図ります。
 研究の主な目的は安全性の確認。拒絶反応や、がんになる危険性がないか4年以上確認します。研究チームは、がんの危険性は低く、がんができた場合も目は発見と除去が容易だとしています。大幅な視力回復は見込めないものの、視野が明るくなる効果が期待できるといいます。
 臨床研究とは別に、高橋リーダーは広く使える治療法の開発も目指します。特殊な免疫の型を持ち、他人に細胞を移植しても拒絶反応を引き起こしにくい人からiPS細胞を作り、多くの患者の目の治療に使う計画で、数年内の治験開始を目指しています。 

 2013年7月31日(水)




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