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■データ操作の高血圧治療薬、副作用記載を指示 厚労省 [健康ダイジェスト]

 スイス製薬大手の日本法人、ノバルティスファーマが販売する高血圧の薬について、厚生労働省は、皮膚がはれるなどの副作用を起こす可能性があるとして、製薬会社に対し添付文書に記載するよう指示しました。
 対象となったのは、東京都港区のノバルティスファーマが販売し、国内で推計400万人が服用し、これまでに1兆2000億円を売り上げているとされる高血圧の治療薬ディオバン(一般名・バルサルタン)です。
 医薬品などの副作用を審査する医薬品医療機器総合機構によりますと、ディオバンは2000年に販売が始まりましたが、それ以降、2013年5月までに服用した患者のうち合わせて41人が、皮膚がはれたり、ただれたりする症状を訴えたということです。
 機構が専門家に依頼して調査した結果、このうち18人は薬の副作用の可能性が否定できなかったということで、薬の添付文書を改めるべきだとする報告書を厚生労働省に提出しました。
 これを受けて厚生労働省は6日、ノバルティスファーマに対し、添付文書の「使用上の注意」に皮膚がはれるなどの重い副作用の出る可能性があることを記載するよう指示しました。
 新たに副作用として記載されるのは、「中毒性表皮壊死融解症」「皮膚粘膜眼症候群」「多形紅斑」「天疱瘡」「類天疱瘡」の5疾患。いずれも重症の薬疹で、全身の皮膚が赤くなったり、広い範囲にただれや水膨れが出たりします。
 この高血圧治療薬ディオバンを巡っては、ノバルティスファーマの元社員が薬の承認後に実際に患者の治療に使って新たな効果などを調べる臨床研究に関与して、データを操作した疑いが出ていて、元社員が臨床研究にかかわった複数の大学の調査委員会や厚労省などが調査を進めています。
 厚労省は、「今回の指示は、一連の問題とは関係のないもの」とし、「自己判断で服薬を中止せず医師の指示に従ってほしい」と服用者に呼び掛けています。

 2013年8月7日(水)




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