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■用語 膝蓋軟骨軟化症 [用語(さ行)]

[スキー]膝の皿に相当する膝蓋骨の裏側の軟骨に変形が生じ、膝の痛みを引き起こす疾患
 膝蓋(しつがい)軟骨軟化症とは、膝(ひざ)の皿に相当する膝蓋骨の裏側にある軟骨に変形が生じ、膝の痛みを引き起こす疾患。長距離ランナーやジャンプ系のスポーツ選手が膝を酷使することで発症しやすく、スポーツ障害の一つとしても知られています。
 膝の関節は、体重を支えたり、運動時の衝撃に耐えるなど、強い負荷がかかりやすい部位です。そのため、膝蓋骨の軟骨は、ほかの部位の軟骨と比べて磨耗しやすい存在です。
 膝蓋骨の裏側の軟骨は、太ももの骨である大腿(だいたい)骨とこすれ合うことで、その摩擦によって摩耗していきます。摩耗し、すり減った軟骨は炎症を起こし、一部に軟化、膨隆(ぼうりゅう)、亀裂(きれつ)などの変形を生じることになります。それが、膝蓋軟骨軟化症の原因です。
 初めのうちは、膝蓋骨の違和感を覚えたり、膝蓋骨が引っ掛かる感じを覚える程度で、痛みが起きることはあまりありません。徐々に進行すると、スポーツをした時や、階段を上り下りした時、正座から立ち上がる時に、膝蓋骨周囲の痛みを覚えるようになります。
 軟骨のすり減りが進むと、立っているだけでも痛みが生じるようになります。
 通常は片側の膝に膝蓋軟骨軟化症が起きますが、両側の膝に起きることもあります。
[スキー]膝蓋軟骨軟化症の検査と診断と治療
 整形外科の医師による診断では、問診、触診などで、運動時の膝蓋骨周辺の痛み、膝蓋骨を指で押した時の圧痛、膝蓋骨の動きの違和感などがみられるかどうか確認します。
 より詳細な確認が必要な場合は、X線(レントゲン)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査、関節内視鏡検査などを行います。
 整形外科の医師による治療では、手術を行わない保存的療法を基本にして、症状の改善を図ります。
 症状を悪化させないよう、スポーツなどは極力行わず安静を保った上で、サポーターなどで膝を固定する装具療法、消炎鎮痛剤で炎症や痛みを抑える薬物療法、筋力トレーニングやストレッチによって膝の筋肉の緊張をほぐし強化も図る運動療法などを、症状に応じて組み合わせて行います。
 症状が強く、日常生活での動作に支障が出る場合には、外側の関節包を切開する外側解離術や、脛骨(けいこつ)粗面を浮上させる脛骨粗面前進術、膝蓋骨の亜脱臼(だっきゅう)の補正手術などを行います。
 予防には、膝周囲の筋肉を強化する筋力トレーニングや、柔軟性を高めるストレッチングが効果的で、X脚や扁平(へんぺい)足、不自然な歩き方など膝蓋軟骨軟化症を誘発する要因を持っている場合は、その矯正が有効です。




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