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■用語 舟状骨疲労骨折 [用語(し)]

[ー(長音記号2)]ランニングなどによる前足部着地、けり出しで負荷が繰り返しかかることにより、足部の舟状骨に生じる疲労骨折
 舟状骨(しゅうじょうこつ)疲労骨折とは、ランニングなどによる前足部(フォアフット)着地、けり出しで負荷が繰り返しかかることにより、足部の舟状骨に生じる疲労骨折。
 正常な骨では、かなり大きな負荷がかからないと骨折しませんが、正常な骨に小さい負荷がかかる場合でも、ランニングやジャンプなどのスポーツ活動を行うことにより、同じ部位に繰り返し長期間かかり続けて、骨にヒビが入る微細な骨折を生じたり、ヒビが進んで完全な骨折に至る状態が疲労骨折です。
 足部の舟状骨は、船底のような湾曲をしているため、船のような格好の骨ということで舟状骨といいます。足部の内側縦アーチ(土踏まず)の頂点に位置し、また距骨(きょこつ)と踵骨(しょうこつ)との間で距踵舟関節、内側楔状骨(きつじょうこつ)と中間楔状骨と外側楔状骨との間で楔舟関節を形成しており、体重を支えたり、足のけり出しの際などに重要な骨です。
 マラソン、中長距離走、サッカーなどで激しいトレーニングを行い、足の内側に荷重がかかることによって舟状骨は繰り返し、長期間にわたって負荷を受け、舟状骨疲労骨折を発症します。
 発症すると、足関節前方に違和感を自覚することが多くなり、足部の内側へ荷重をかけて走ると、足の甲に痛みを生じます。一般の骨折のように、皮下出血や著しいはれを伴うことはありませんが、局所は軽度のはれを伴い、押さえると痛みを生じます。
 足部の外側に荷重をかけて痛みをかばいながら走ることができるため、発見が遅れることがあるので注意が必要です。
[ー(長音記号2)]舟状骨疲労骨折の検査と診断と治療
 整形外科の医師による診断では、明らかな外傷がなく、運動時に足関節前方に痛みを感じる場合は、スポーツ活動の種類も考慮して、舟状骨疲労骨折を疑います。
 骨折の初期の段階では、X線(レントゲン)検査を行ってもほとんど異常を示さず判断が難しいこともありますが、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査、骨シンチグラフィー検査を行うと、骨折の初期の段階の病変でも判断することが可能です。
 足部内側の舟状骨を内外側から握って圧迫すると、痛みが誘発されることも、判断に有用です。
 整形外科の医師による治療では、一般的には保存療法を行います。8週間程度の安静と、足関節のギプス固定によって、骨癒合を図ります。
 固定による安静期間の間に、筋力の低下や骨委縮が起こるので、徐々にリハビリを開始します。まずは、日常生活だけのリハビリを行い、続いて、痛みが生じない範囲に制限してスポーツ活動を再開します。疲労骨折の場合、同じ部位が再骨折する可能性が高いため、完全復帰にはある程度の期間が必要です。
 骨折によって骨の位置がずれる転位があるものや、関節部ではないのに関節のように動くようになる偽関節があるものでは、経皮的骨接合術や内固定術などの骨接合術を検討します。
 治療後にマラソン、中長距離走、サッカーサなどのスポーツを続ける人には、内側縦アーチを守るため、足底板をシューズに入れることを勧めることもあります。アーチを支える構造になってる足底板は、内側縦アーチにかかる負荷を小さくすることができます。




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