■用語 手指伸筋腱損傷 [用語(し)]
手指を伸ばすための伸筋腱が断裂し、手指を伸ばすことができなくなる障害
手指伸筋腱(けん)損傷とは、通常、親指と中指と薬指に1本ずつ、人差し指と小指に2本ずつある屈筋腱が断裂し、手指を伸ばすことができなくなる障害。
伸筋腱が断裂すると、前腕にある手指を伸ばす筋肉が収縮しても、その力は手指の骨に伝達されないので、手指を伸ばすことができなくなります。手指や手の甲、手首の辺りの切創や挫創(ざそう)による開放性損傷と、創傷がなくて生じる閉鎖性損傷があり、閉鎖性損傷は皮下断裂が相当します。
皮下断裂には、突き指などの外力によって生じるものと、骨の突出による摩擦や病的滑膜による侵食などによって弱くなった伸筋腱が切れる病的断裂があります。病的断裂の原因には、関節リウマチ、キーンベック病、橈骨(とうこつ)下端骨折などがあります。
関節リウマチは、関節ならびに関節の周囲の骨、筋肉など、体を支え動かす器官が炎症を起こして痛む疾患全般。キーンベック病は、手首を構成する8個の骨の一つである月状骨(げつじょうこつ)に、血流障害による壊死(えし)が起こる疾患。橈骨下端骨折は、前腕を形成する2本の骨のうち親指側を形成する骨である橈骨が、手を突いて転倒した際などに手関節のすぐそばで骨折する障害。
開放性損傷や閉鎖性損傷によって、手指にある屈筋腱が断裂すると、手指の関節が伸ばせなくなり、書字、洗顔、パソコンの操作などに支障を来します。どの関節が伸ばせなくなるかは、伸筋腱が断裂した部位によって異なります。骨折と異なり、強い痛みを伴うことはありません。
皮下断裂により、極めて複雑な構造をしている手指の先端のDIP関節(第1関節)背側、手指の中央のPIP関節(第2関節)背側で伸筋腱が断裂した場合、これを放置すると伸筋腱のバランスが崩れ、それぞれスワンネック変形、ボタンホール変形という手指の変形を生じることがあります。
開放性損傷により、手の甲で伸筋腱が断裂した場合、指の付け根のMP関節での手指の伸展が悪くなります。しかし、手の甲の伸筋腱は、腱間結合という組織で隣の伸筋腱と連結しているため、完全に伸展できなくても、ある程度までの伸展が可能です。
手指伸筋腱を断裂した場合には早期の治療が必要なので、整形外科医、ないし手の外科を受診することが勧められます。
手指伸筋腱損傷の検査と診断と治療
整形外科、ないし手の外科の医師による診断では、創傷の存在、受傷歴の有無、手指のDIP関節、PIP関節、MP関節の伸展が可能かどうかなどで、容易に判断できます。
整形外科、ないし手の外科の医師による治療では、開放性損傷の場合、できるだけ早期に創傷を開いて、短縮している伸筋腱の断端を引き寄せて縫合する手術である腱縫合術を行います。
DIP関節背側、PIP関節背側での皮下断裂は、一般的に保存療法で治療します。装具やアルミの板を用いて、手指を伸ばした状態で4週間以上固定します。この間、固定を外さないようにする必要があります。
手関節背側で生じた皮下断裂は、多くが病的断裂であり、手術を行います。断裂した伸筋腱の断端同士を縫合することができない場合が多いので、残っている腱に縫い付ける腱移行術や、前腕にある長掌(ちょうしょう)筋腱などの腱を採取して移植する腱移植術などを行います。
手指伸筋腱(けん)損傷とは、通常、親指と中指と薬指に1本ずつ、人差し指と小指に2本ずつある屈筋腱が断裂し、手指を伸ばすことができなくなる障害。
伸筋腱が断裂すると、前腕にある手指を伸ばす筋肉が収縮しても、その力は手指の骨に伝達されないので、手指を伸ばすことができなくなります。手指や手の甲、手首の辺りの切創や挫創(ざそう)による開放性損傷と、創傷がなくて生じる閉鎖性損傷があり、閉鎖性損傷は皮下断裂が相当します。
皮下断裂には、突き指などの外力によって生じるものと、骨の突出による摩擦や病的滑膜による侵食などによって弱くなった伸筋腱が切れる病的断裂があります。病的断裂の原因には、関節リウマチ、キーンベック病、橈骨(とうこつ)下端骨折などがあります。
関節リウマチは、関節ならびに関節の周囲の骨、筋肉など、体を支え動かす器官が炎症を起こして痛む疾患全般。キーンベック病は、手首を構成する8個の骨の一つである月状骨(げつじょうこつ)に、血流障害による壊死(えし)が起こる疾患。橈骨下端骨折は、前腕を形成する2本の骨のうち親指側を形成する骨である橈骨が、手を突いて転倒した際などに手関節のすぐそばで骨折する障害。
開放性損傷や閉鎖性損傷によって、手指にある屈筋腱が断裂すると、手指の関節が伸ばせなくなり、書字、洗顔、パソコンの操作などに支障を来します。どの関節が伸ばせなくなるかは、伸筋腱が断裂した部位によって異なります。骨折と異なり、強い痛みを伴うことはありません。
皮下断裂により、極めて複雑な構造をしている手指の先端のDIP関節(第1関節)背側、手指の中央のPIP関節(第2関節)背側で伸筋腱が断裂した場合、これを放置すると伸筋腱のバランスが崩れ、それぞれスワンネック変形、ボタンホール変形という手指の変形を生じることがあります。
開放性損傷により、手の甲で伸筋腱が断裂した場合、指の付け根のMP関節での手指の伸展が悪くなります。しかし、手の甲の伸筋腱は、腱間結合という組織で隣の伸筋腱と連結しているため、完全に伸展できなくても、ある程度までの伸展が可能です。
手指伸筋腱を断裂した場合には早期の治療が必要なので、整形外科医、ないし手の外科を受診することが勧められます。
手指伸筋腱損傷の検査と診断と治療
整形外科、ないし手の外科の医師による診断では、創傷の存在、受傷歴の有無、手指のDIP関節、PIP関節、MP関節の伸展が可能かどうかなどで、容易に判断できます。
整形外科、ないし手の外科の医師による治療では、開放性損傷の場合、できるだけ早期に創傷を開いて、短縮している伸筋腱の断端を引き寄せて縫合する手術である腱縫合術を行います。
DIP関節背側、PIP関節背側での皮下断裂は、一般的に保存療法で治療します。装具やアルミの板を用いて、手指を伸ばした状態で4週間以上固定します。この間、固定を外さないようにする必要があります。
手関節背側で生じた皮下断裂は、多くが病的断裂であり、手術を行います。断裂した伸筋腱の断端同士を縫合することができない場合が多いので、残っている腱に縫い付ける腱移行術や、前腕にある長掌(ちょうしょう)筋腱などの腱を採取して移植する腱移植術などを行います。
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