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■用語 腸骨稜打撲 [用語(た行)]

[パンチ]骨盤の最も上の部分にある腸骨稜の外側への直接的打撃などにより、痛みが生じる障害
 腸骨稜(ちょうこつりょう)打撲とは、骨盤の最も上の部分にある腸骨稜の外側部への直接的打撃、いわゆる打撲などにより、痛みが生じる障害。スポーツ傷害の1つで、ヒップポインターとも呼ばれます。
 腸骨稜はズボンが引っ掛かる骨で、内腹斜筋、外腹斜筋、大腿(だいたい)筋膜張筋、中殿(ちゅうでん)筋などの強い筋肉が付着しています。そのため、大きな力が働く部位です。
 ラグビー、アメリカンフットボール、柔道、相撲、レスリング、空手などのコンタクトスポーツ時の激しい接触や、バスケットボール、サッカー、ハンドボール、体操、スキー、スノーボードによる転倒、野球でのスライディングなどにより、脂肪や筋肉が薄い腸骨稜の外側部への直接的打撃を受けて、腸骨稜打撲が生じます。
 打撲により、腸骨稜に付着する筋肉が硬くなり、けいれんを起こします。痛みは受傷直後は少なく、数時間後あるいは翌日に歩けないほどの激痛になることがあります。
 激痛があると、上体を曲げたりひねることができなくなり、多くは受傷した部位にはれと変色が見られます。股(こ)関節が曲げにくくなることもあり、重度の場合は歩行に松葉杖(づえ)が数日必要になることもあります。
 腹部に付着している内腹斜筋、外腹斜筋が損傷した場合は、せきやくしゃみをしたり笑ったりした時に、受傷した部位に痛みを感じることもあります。
[パンチ]腸骨稜打撲の検査と診断と治療
 整形外科、形成外科の医師による診断では、受傷状況、受傷部位の痛み、はれ、変色などから判断します。痛みが強い場合は、X線(レントゲン)検査を行って、腸骨稜の裂離骨折などがないか確認します。
 整形外科、形成外科の医師による治療では、急性期は安静にして下肢を動かす運動を避け、痛みや炎症を鎮めるためにアイシング(冷却)を行います。
 内出血や筋肉の損傷の治療、痛みの軽減、血流の改善などを目的に、テーピング、低周波治療などを行うこともあります。
 痛みなどの症状が軽減した後は、急性期の治療に加えて温熱療法、運動療法、ストレッチング、マッサージなどを行います。受傷の程度にもよりますが、ある程度制限はあっても1~2週間で、スポーツ活動の練習を再開することはできます。
 再発予防としては、ヒッププロテクターやヒップパッドの装着が有効です。




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