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■紹介状なしの大病院受診、初診料を全額負担に 厚労省方針 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は、紹介状を持たずに大病院を受診した患者に新たな負担金を求める制度を、2016年4月をめどに導入する方針を固めました。
 初診時には現在の初診料に当たる2820円を、再診時には再診料720円を、それぞれ患者に全額負担してもらう案を軸に検討します。軽症で大病院に行く患者を減らし、 医師が高度な治療に専念しやすくするのが狙い。
 厚労省は年末までに具体案をまとめ、来年の通常国会での法改正を目指します。
 一般病床の数が400以上の病院では、紹介状を持たない患者が外来の8割を占めます。患者が集まる大病院は多忙で、本来の役割である重症患者の治療に医師が専念しにくくなります。紹介状なしの患者に上乗せで負担を求めるのは、受診のハードルを上げ、こうした状況を改善するためです。
 厚労省は近く、審議会で具体案の議論を開始。検討の軸とするのが、初・再診料分の金額を患者に負担してもらう案。今は初診料が2820円、再診料は720円ですが、公的な医療保険が適用され、患者の負担は3~1割で済みます。これを診療報酬とは別の料金にし、10割分を自己負担にします。
 ベッドがいくつ以上の病院を対象とするか、救急の患者を対象外とするかなど、詳細は今後詰めます。500床以上の病院は全国に約450カ所(全体の約5パーセント)、200床以上だと約2660カ所(同約31パーセント)あります。
 紹介状を持たない患者への定額負担の導入は、政府の社会保障国民会議が昨年夏に提言し、1万円案も浮上しました。厚労省では「1万円は高い」との意見が多いものの、特に大きな病院では実効性を持たせるため、初診料分の2820円より負担額を重くすることも検討します。
 紹介状を持たずにベッド数200床以上の病院を受診する患者に対しては、現在も病院が特別料金を徴収できる仕組みがあり、金額は平均約2000円。ただし、導入病院は半数に満ちません。
 新制度が導入されると、大病院は一律に、強制的に特別料金を徴収することになります。
 大病院を直接受診しにくくなると、必要に応じて大病院を紹介できる診療所や中小病院の役割が大切になります。こうした掛かり付け医を普及させるため、厚労省は診療報酬の優遇など支援策も進める方針です。

 2014年5月9日(金)




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