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■死亡者出た西日本の集落に多数のマダニ 野生動物が持ち込みか [健康ダイジェスト]

 マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」による死亡者が出た西日本の集落で、 30分間に100匹以上のマダニを捕まえたとの調査結果を10日、国立感染症研究所(東京都)が明らかにしました。
 周辺に出没するシカやイノシシなどの野生動物がマダニを持ち込んだとみられます。
 沢辺京子・同研究所昆虫医科学部長は、「100匹は非常に多い。野生動物が出没する地域は感染のリスクが高い可能性がある」と指摘。「昨年の患者数は5月が最も多かった。田や畑で作業する時には、 地面に直接座ったり肌を露出したりしないでほしい」と注意を呼び掛けています。
 同研究所は4月中旬、SFTSによる死亡者が昨年出た西日本の集落周辺を調査。旗のような形状の布で地面をなでるように動かし、30分間で捕まるマダニの数を調べました。
 ほぼ同時期にシカがいない別の場所で捕まったのは40匹程度でしたが、死亡者の自宅周辺にある田のあぜ道や畑の周辺では、最多で140匹いました。ほぼすべてが、マダニの一種であるフタトゲチマダニでした。
 同研究所は、今回捕れたマダニがウイルスを持っているかどうか調査中。他の地域での状況を調べるため、全国規模での調査も実施しています。
 集落周辺にはシカのフンが落ちており、イノシシがわなに掛かることもあります。環境の変化で人里に下りてきたシカやイノシシにマダニが付いており、人の生活圏に侵入した可能性があります。
 同研究所は、都道府県名など調査地点の詳細は明らかにしていません。
 一方、宮崎県は5月1日、県内の80歳代男性がSFTSで死亡したと発表しました。県によると、死亡は国内で23人目、県内では5人目。
 男性は4月上旬に発熱や下痢などを訴えて宮崎県延岡市の病院に入院し、約10日後に死亡しました。国立感染症研究所の検査でウイルスが確認され、男性の体にダニにかまれた跡はありませんでした。海外渡航歴もないといいます。
 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はマダニに刺されることで発症し、高熱や倦怠(けんたい)感、腹痛、嘔吐(おうと)、下痢、意識障害、口の中や消化管の出血などの症状が出ます。潜伏期間は6日〜2週間。特効薬はありません。
 マダニは野山に生息し、室内にいるイエダニの約10倍と大きく、血を吸うと体長1センチ以上に膨れ上がり、春から秋にかけて活動が活発になります。

 2014年5月11日(日)

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