■痛風予備軍の発症、飲酒より遺伝子変異の影響大 防衛医大などが解析 [健康ダイジェスト]
痛風の予備軍である「高尿酸血症」へのなりやすさは、肥満や飲酒の習慣よりも特定の遺伝子の変異に左右されるとの研究結果を、防衛医大(埼玉県)や名古屋大などの研究チームがまとめました。
遺伝子を調べることで、リスクの高い人はより積極的にダイエットや節酒に取り組むなど、効率的な予防に役立つといいます。
痛風は、尿酸が結晶になって関節にたまることで、足の親指の付け根などがはれて、激しい痛みを引き起こします。成人男性の4人に1人は、血液中に尿酸が多い高尿酸血症の状態。
防衛医大の松尾洋孝講師や中山昌喜医師らが、浜松市で健康診断を受けた35~70歳の約5000人の血液や身長、体重、年齢、飲酒量などのデータを解析したところ、高尿酸血症だった約1000人のうち29パーセントは遺伝子の変異が主な原因で、肥満の19パーセントや、大量飲酒の15パーセント、加齢の6パーセントよりも影響が大きくなりました。
変異があったのは、腎臓や腸で尿酸を排出するポンプの役割をしているタンパク質を作る「ABCG2」という遺伝子で、変異があると尿酸を体の外へ出す量が通常より25~75%減ります。
25パーセント減る変異の場合、身長160センチの人で5キロ、170センチの人で5・7キロ、180センチの人で6・4キロ太るのと同じリスクをもたらすと判明しました。飲酒と比べると、ビールを週13リットル飲むのと同程度でした。
研究は、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載されました。
松尾講師は、「遺伝子変異の有無を調べ、生活習慣を改善する目安にしてほしい。ダイエットや節酒の具体的な目標の目安がわかり、より効率的に予防策がとれる」と話しています。
2014年6月17日(火)
遺伝子を調べることで、リスクの高い人はより積極的にダイエットや節酒に取り組むなど、効率的な予防に役立つといいます。
痛風は、尿酸が結晶になって関節にたまることで、足の親指の付け根などがはれて、激しい痛みを引き起こします。成人男性の4人に1人は、血液中に尿酸が多い高尿酸血症の状態。
防衛医大の松尾洋孝講師や中山昌喜医師らが、浜松市で健康診断を受けた35~70歳の約5000人の血液や身長、体重、年齢、飲酒量などのデータを解析したところ、高尿酸血症だった約1000人のうち29パーセントは遺伝子の変異が主な原因で、肥満の19パーセントや、大量飲酒の15パーセント、加齢の6パーセントよりも影響が大きくなりました。
変異があったのは、腎臓や腸で尿酸を排出するポンプの役割をしているタンパク質を作る「ABCG2」という遺伝子で、変異があると尿酸を体の外へ出す量が通常より25~75%減ります。
25パーセント減る変異の場合、身長160センチの人で5キロ、170センチの人で5・7キロ、180センチの人で6・4キロ太るのと同じリスクをもたらすと判明しました。飲酒と比べると、ビールを週13リットル飲むのと同程度でした。
研究は、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載されました。
松尾講師は、「遺伝子変異の有無を調べ、生活習慣を改善する目安にしてほしい。ダイエットや節酒の具体的な目標の目安がわかり、より効率的に予防策がとれる」と話しています。
2014年6月17日(火)
コメント 0