SSブログ

■脱法ドラッグ乱用者、4割超に幻覚や妄想 乱用者の9割が男性 [健康ダイジェスト]

 全国の病院で入院・受診した脱法ドラッグの乱用者について、厚生労働省の研究班が調べたところ、幻覚や妄想の症状が覚醒剤を上回る4割超の人で出ていたことがわかりました。依存症状も覚醒剤と同程度でみられました。
 脱法ドラッグは覚醒剤や麻薬ほど危険ではないと思い、好奇心から手を出す人が多いものの、実際には強い有害性がある実態が浮かび上がりました。
 興奮や幻覚など麻薬と似た作用がある脱法ドラッグは、毒性や依存性が確認されると、指定薬物や麻薬に指定されて法で規制されます。規制を逃れるために、化学構造の一部を変える新種が次々と生まれ、いたちごっこが続いています。
 罰則も麻薬や覚醒剤より緩くなっており、違反者には3年以下の懲役か300万円以下の罰金が科されます。
 研究班は、精神科病床がある全国1609施設で、2012年9~10月に治療を受けた患者を調べました。1136施設が回答し、1年以内の薬物使用者(脱法ドラッグ126人、覚醒剤138人、睡眠薬・抗不安薬86人)を分析しました。
 幻覚や妄想などの症状があった人の割合は、脱法ドラッグが57人(45・2パーセント)で、覚醒剤の47人(34・1パーセント)、睡眠薬・抗不安薬の3人(3・5パーセント)を上回りました。
 薬への渇望を抑制できない依存症状は、睡眠薬・抗不安薬が71・1パーセント(62人)で最も高く、脱法ドラッグは58・7パーセント(74人)で、覚醒剤の61・6パーセント(85人)と同程度でした。
 脱法ドラッグ乱用者の9割が男性で、覚醒剤や睡眠薬より多くなりました。覚醒剤乱用者の半数が暴力団などとかかわっていましたが、脱法ドラッグは7・1パーセント。
 調査をした国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の松本俊彦・診断治療開発研究室長は、「法的規制と薬物の毒性には必ずしも相関性はない。脱法ドラッグは覚醒剤に勝るとも劣らない危険性がある」と注意を呼び掛けています。

 2014年7月16日(水) 

nice!(10)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 10

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0