SSブログ

■筋肉再生にかかわる遺伝物質、京大が発見 iPSに応用し、筋ジス治療に期待 [健康ダイジェスト]

 京都大再生医科学研究所の瀬原淳子教授(発生生物学)らのグループは、筋肉の再生にマイクロRNAと呼ばれる遺伝物質の一種が大きくかかわっていることをマウスの実験で明らかにしました。
 徐々に筋肉が衰える難病「筋ジストロフィー」をiPS細胞(人工多能性幹細胞)によって治療する再生医療に、活用できる可能性があるといいます。研究成果は、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズのオンライン版に14日掲載されました。
 瀬原教授らは、筋肉細胞のもとになる「骨格筋幹細胞」を詳しく観察。この細胞内で「miR-195」や「miR-497」と呼ばれるマイクロRNAが働くと、細胞が筋肉細胞になる能力を維持できることを発見しました。
 通常の骨格筋幹細胞は試験管内で培養すると筋肉細胞になる能力を失ってしまいますが、このマイクロRNAを加えてから筋ジストロフィーを発症したマウスに移植すると、腕や足を動かす筋肉が再生することも確認したといいます。
 マイクロRNAは、細胞内の遺伝物質であるリボ核酸(RNA)の小さな断片で、通常のRNAと異なりタンパク質を合成する機能はありません。遺伝子の働きを調節することで、さまざまな生命現象に影響を与えると考えられています。
 瀬原教授は、「さらに詳しく筋肉再生のメカニズムを解明し、人でも同じ仕組みがあるかどうか調べたい。iPS細胞から骨格筋幹細胞を作れば、筋ジスの治療や予防に役立つ可能性がある」と話しました。

 2014年8月14日(木)

nice!(9)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0