SSブログ

■日本のインフル薬、エボラ出血熱薬1号か 来年1月に承認の可能性 [健康ダイジェスト]

 国際医療援助NPO「国境なき医師団」は、エボラ出血熱の治療薬と回復患者の血液から作った製剤について、西アフリカの患者を対象に初めての臨床試験を開始すると発表しました。
 臨床試験が行われるのは、富士フイルムホールディングス傘下の富山化学工業が開発した抗ウイルス剤で、日本で今年3月にインフルエンザ治療薬として承認された「アビガン(一般名・ファビピラビル)」。フランス国立保健医学研究所が、11月中旬からギニア南部のゲケドゥで臨床試験を行います。
 また、ベルギー・アントワープの熱帯医学研究所の主導で、「回復患者の血液を使った全血および血漿(けっしょう)製剤」の試験を、ギニアの首都コナクリのドンカ病院内にある国境なき医師団の治療センターで実施します。
 さらに、国境なき医師団は、3つ目の臨床試験についても検討しています。これは抗ウイルス薬ブリンシドフォビルで、リベリアの首都モンロビアでの試験となりますが、正式にはまだ決まっていません。
 致死率70パーセントとされているエボラウイルスは、患者の体液に触れて感染し、出血や発熱の症状が現れます。現時点では確立された治療方法はなく、早期発見後の解熱剤の使用と水分および栄養の補給が唯一の手立てとなっています。
 ワクチンも未承認ですが、英製薬大手グラクソ・スミスクラインの「ChAd3」に有用性があると考えられており、現在マリなどで試験が行われています。
 富士フイルムホールディングスによると、フランス国立保健医学研究所が11月中旬からギニアで実施する臨床試験は、12月末に結果が出る見通し。
 事態の緊急性を踏まえて、関係当局が1カ月程度の短い期間で安全性や有効性の審査を終える見込みで、早ければ来年1月に、アビガンがエボラ出血熱の治療薬として国際的に承認される可能性があるといいます。承認されれば、世界初です。
 アビガンはエボラ出血熱では未承認の薬ですが、今回の感染の広がりを受けて世界保健機関(WHO)がエボラ出血熱にも効く可能性があるとして患者への投与を容認。9月以降に、フランスやドイツ、スペインなど欧州4カ国で4人のエボラ出血熱の患者に、ほかの薬と併用する形で緊急の対応としてに投与され、4人とも快方に向かっています。

 2014年11月14日(金)

nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0