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■腸内フローラが腸炎を抑える仕組みを突き止める 慶大の研究チーム [健康ダイジェスト]

 人間の腸の中では、数多くの細菌が「腸内フローラ」と呼ばれる生態系を作っていますが、この細菌の一種が腸の炎症反応を抑える仕組みを、慶応大学の研究チームが突き止めました。
 20歳代を中心に発症し、国内に16万人を超える患者がいる潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患に対する、新たな治療法の開発につながると期待されます。
 この研究を行ったのは、慶応大学の吉村昭彦・教授らの研究チームです。
 研究チームでは、人間の腸の中に多く生息する細菌、「クロストリジウム属細菌」に注目し、マウスで実験を行いました。その結果、この細菌が、腸の特定の細胞を刺激することで「Tレグ」と呼ばれる免疫反応を制御する細胞が増え、炎症反応が抑えられることがわかったということです。
 腸内には100兆個以上の細菌が生息し、腸内フローラと呼ばれる生態系を形成して互いに免疫のバランスを調整しているとみられていますが、研究チームでは具体的な仕組みがわかったことで、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患の新たな治療法の開発につながるとしています。
 研究を行った吉村教授は、「免疫を抑える細胞を増やす薬を開発できれば、潰瘍性大腸炎や食物アレルギーといった免疫が過剰に働く病気に有効なのではないか」と話しています。

 2015年7月8日(水)

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