■用語 新生児ヘルペス [用語(し)]
新生児が単純ヘルペスウイルスに感染して、生後2週間以内に発症する疾患
新生児ヘルペスとは、新生児が単純ヘルペスウイルスに感染して、生まれてから2週間以内に発症する疾患。新生児単純ヘルペスウイルス感染症とも呼ばれます。
新生児ヘルペスの感染ルートは、胎内感染、産道感染、出生後の感染の3つが考えられています。
胎内感染は胎児感染とも呼ばれ、母親が単純ヘルペスウイルスに感染した場合に、子宮の中にいる胎児も垂直感染するもの。発生頻度は、あまり多くはありません。
産道感染は、母親が単純ヘルペスウイルスに感染した場合に、新生児が生まれる時に通る産道で垂直感染するもの。この感染ルートによる発生頻度が、一番多くなっています。母親が単純ヘルペスウイルスに初感染だった場合には、新生児への感染率もさらに高くなります。
出生後の感染は、新生児が生まれた後に水平感染するもの。単純ヘルペスウイルスに感染して口唇ヘルペスなどを持つ母親や父親、医療従事者、お見舞いにきてくれた人から、キスなどを通じて感染します。
新生児ヘルペスを発症した新生児の症状は、単純ヘルペスウイルスが増殖する場所により、全身型、中枢神経型、皮膚型(表在型)の3つに分類されます。
全身型の新生児ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスが血液を介して全身の臓器に広がるもので、新生児ヘルペスの半分以上を占めます。出生後2~7日で発症することが多く、授乳力の低下、微熱、活動性の低下などの症状がみられます。無呼吸や、皮膚が黄色になる黄疸(おうだん)がみられることもあります。
この全身型の場合、必ずしもヘルペスの特徴である水疱(すいほう)がみられるわけではありません。しかも、予後が悪く、治療で抗ウイルス剤が使用可能になった現在でも、約40パーセントの新生児が死亡しています。生存した場合も、高い確率で重度の後遺症を残します。
中枢神経型の新生児ヘルペスは、全身型に比べ発症が遅く、活動性の低下や微熱、けいれんなどの症状が現れます。全身型と同様に、必ずしも水疱がみられるわけではありません。この中枢神経型では、新生児ヘルペス脳症などの後遺症を残すことがあります。
皮膚型(表在型)の新生児ヘルペスは、皮膚や口、目などに紅斑(こうはん)を伴う水疱がみられるのが特徴で、予後は良好です。この皮膚型は、新生児ヘルペスの2割程度を占めます。
単純ヘルペスウイルスには1型と2型があり、大人のヘルペスの場合、1型は口や目などの上半身に感染することが多く、2型は性器などの下半身に感染することが多いのが一般的です。新生児ヘルペスの場合、2型の感染が8割程度、1型の感染が2割程度を占めます。2型の感染は新生児ヘルペス髄膜炎、1型の感染は新生児ヘルペス脳炎を起こすことが多いとされています。
新生児が母乳やミルクを飲む量が少なくなったり、元気がなくなったり、微熱が出たりという症状が出た際は、小児科、産婦人科を受診することが必要です。通常の細菌感染と間違いやすいため、注意が必要です。
新生児ヘルペスの検査と診断と治療
小児科、産婦人科の医師による診断では、臨床症状から新生児ヘルペスが疑われる時には、速やかに治療を開始することが一般的です。病変部から採取した細胞に多核の巨細胞を認めたり、単純ヘルペスウイルス抗原を検出する補助診断法が有力ですが、感度が低いことが難点です。
小児科、産婦人科の医師による治療では、アシクロビルやバラシクロビルなどの抗ウイルス剤を注射し、水疱には軟こうを塗布します。栄養補給、呼吸補助、けいれんのコントロールなどの対症療法も、併せて行います。
また、妊娠中の母親が単純ヘルペスウイルスに感染したことが事前に判明した場合には、妊娠の時期によって適切な治療を行います。妊娠初期では、胎児に影響が出る可能性があるので抗ウイルス剤は使いませんが、妊娠中期くらいになれば、抗ウイルス剤を服用して治療します。
出産予定の3週間以内に単純ヘルペスウイルスに感染している場合には、分娩時の新生児への母子感染のリスクを回避するために、帝王切開による出産を選択する場合もあります。
新生児ヘルペスとは、新生児が単純ヘルペスウイルスに感染して、生まれてから2週間以内に発症する疾患。新生児単純ヘルペスウイルス感染症とも呼ばれます。
新生児ヘルペスの感染ルートは、胎内感染、産道感染、出生後の感染の3つが考えられています。
胎内感染は胎児感染とも呼ばれ、母親が単純ヘルペスウイルスに感染した場合に、子宮の中にいる胎児も垂直感染するもの。発生頻度は、あまり多くはありません。
産道感染は、母親が単純ヘルペスウイルスに感染した場合に、新生児が生まれる時に通る産道で垂直感染するもの。この感染ルートによる発生頻度が、一番多くなっています。母親が単純ヘルペスウイルスに初感染だった場合には、新生児への感染率もさらに高くなります。
出生後の感染は、新生児が生まれた後に水平感染するもの。単純ヘルペスウイルスに感染して口唇ヘルペスなどを持つ母親や父親、医療従事者、お見舞いにきてくれた人から、キスなどを通じて感染します。
新生児ヘルペスを発症した新生児の症状は、単純ヘルペスウイルスが増殖する場所により、全身型、中枢神経型、皮膚型(表在型)の3つに分類されます。
全身型の新生児ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスが血液を介して全身の臓器に広がるもので、新生児ヘルペスの半分以上を占めます。出生後2~7日で発症することが多く、授乳力の低下、微熱、活動性の低下などの症状がみられます。無呼吸や、皮膚が黄色になる黄疸(おうだん)がみられることもあります。
この全身型の場合、必ずしもヘルペスの特徴である水疱(すいほう)がみられるわけではありません。しかも、予後が悪く、治療で抗ウイルス剤が使用可能になった現在でも、約40パーセントの新生児が死亡しています。生存した場合も、高い確率で重度の後遺症を残します。
中枢神経型の新生児ヘルペスは、全身型に比べ発症が遅く、活動性の低下や微熱、けいれんなどの症状が現れます。全身型と同様に、必ずしも水疱がみられるわけではありません。この中枢神経型では、新生児ヘルペス脳症などの後遺症を残すことがあります。
皮膚型(表在型)の新生児ヘルペスは、皮膚や口、目などに紅斑(こうはん)を伴う水疱がみられるのが特徴で、予後は良好です。この皮膚型は、新生児ヘルペスの2割程度を占めます。
単純ヘルペスウイルスには1型と2型があり、大人のヘルペスの場合、1型は口や目などの上半身に感染することが多く、2型は性器などの下半身に感染することが多いのが一般的です。新生児ヘルペスの場合、2型の感染が8割程度、1型の感染が2割程度を占めます。2型の感染は新生児ヘルペス髄膜炎、1型の感染は新生児ヘルペス脳炎を起こすことが多いとされています。
新生児が母乳やミルクを飲む量が少なくなったり、元気がなくなったり、微熱が出たりという症状が出た際は、小児科、産婦人科を受診することが必要です。通常の細菌感染と間違いやすいため、注意が必要です。
新生児ヘルペスの検査と診断と治療
小児科、産婦人科の医師による診断では、臨床症状から新生児ヘルペスが疑われる時には、速やかに治療を開始することが一般的です。病変部から採取した細胞に多核の巨細胞を認めたり、単純ヘルペスウイルス抗原を検出する補助診断法が有力ですが、感度が低いことが難点です。
小児科、産婦人科の医師による治療では、アシクロビルやバラシクロビルなどの抗ウイルス剤を注射し、水疱には軟こうを塗布します。栄養補給、呼吸補助、けいれんのコントロールなどの対症療法も、併せて行います。
また、妊娠中の母親が単純ヘルペスウイルスに感染したことが事前に判明した場合には、妊娠の時期によって適切な治療を行います。妊娠初期では、胎児に影響が出る可能性があるので抗ウイルス剤は使いませんが、妊娠中期くらいになれば、抗ウイルス剤を服用して治療します。
出産予定の3週間以内に単純ヘルペスウイルスに感染している場合には、分娩時の新生児への母子感染のリスクを回避するために、帝王切開による出産を選択する場合もあります。
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