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■国内初、匿名の第三者の卵子で体外受精へ NPO法人が仲介 [健康ダイジェスト]

 神戸市のNPO法人「卵子提供登録支援団体(OD―NET)」は27日、早発閉経の女性患者2人が匿名の第三者から卵子の提供を受け、受精卵を作製したと発表しました。
 姉妹や友人からの卵子提供で出産した例はあるものの、見ず知らずの他人からの提供が明らかになったのは初めて。国内で今後、こうした新たな形の卵子提供が広がる可能性もあります。
 受精卵は凍結保存されており、肝炎などに感染していないかを確認した上で、患者の女性に年内にも移植し、順調にいけば来年にも子供が生まれます。
 国内で卵子提供の法制度が整備されていない中、民間で先行した形。子供の出自を知る権利の確保や、提供者の体に問題が起きた時の補償など、多くの課題があります。
 卵子提供を受けたのは、いずれも早い時期に月経が来なくなる早発閉経で成熟した卵子のない30歳代の女性。2人の卵子の無償提供者も、子供のいる30歳代の女性でした。
 OD―NETによると、生まれてくる子供に対しては、産んだ母親のほかに卵子を提供してくれた親がいることを小学校入学前に告知し、本人が希望する場合は15歳で提供者のデータを知らせることになっていると説明し、2組とも同意しているとしています。
 OD―NETの岸本佐智子代表は記者会見で、「提供者の方には感謝の気持ちでいっぱい。これからは自分たちが頑張る番だと思っている」とする患者の1人の手紙を読み上げました。
 OD―NETは2013年1月、病気で卵子は作られないものの出産はできる患者に対し、匿名で卵子を無償提供する35歳未満で子供のいるボランティアの募集を開始。医学的に条件が合った2組について、不妊治療クリニックでつくる「日本生殖補助医療標準化機関(JISART)」の倫理委員会が治療実施を承認したことを、今年4月に明らかにしていました。
 卵子提供の仲介は、患者や提供者の年齢や血液型、居住地などを考慮して決めましたが、お互いの情報は知らせません。今回の2組のほかにも、計8組で今後の提供を目指しているといいます。
 卵子提供による出産は長野県の諏訪マタニティークリニックが1996~97年に、妹の卵子を姉の夫の精子と体外受精させて姉が出産する治療を実施。それ以降、JISARTに加盟する不妊治療クリニックが独自に基準を定め、姉妹や友人からの卵子提供で24人が誕生しています。

 2015年7月30日(木)

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