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■睡眠時無呼吸症候群、3割が160以上に血圧上昇 突然死の可能性も [健康ダイジェスト]

 睡眠時無呼吸症候群で呼吸が止まった時に血圧が160以上まで上昇する人が3割に上ることが、自治医科大(栃木県)とオムロンヘルスケア(本社・京都府)の共同研究でわかりました。
 自治医科大循環器内科の苅尾七臣(かずおみ)・主任教授は、「脳卒中や心筋梗塞(こうそく)、突然死を引き起こす可能性がある」と指摘しています。
 睡眠中に呼吸が止まって血液中の酸素量が低下した時に、それを検知して自動で血圧を測る血圧計を開発。全国25の医療機関で、睡眠時無呼吸症候群の30歳代から80歳代の男女約1000人を対象に、睡眠中の血圧を測りました。
 その結果、約3割の人で血圧が160以上になり、呼吸は1回につき約2分止まっていました。呼吸が長く止まる人や高齢者ほど血圧が上昇しやすく、中には血圧が216まで上がった人もいました。昼間や夜間の平均血圧でみれば正常でも、無呼吸時に血圧が急上昇している人もいたといいます。
 血圧の下がる夜間は120を超えると高血圧とされますが、無呼吸時の血圧上昇でどの程度、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるのかはわかっていません。ただ、高血圧の人の場合、健康な人に比べて、血圧が160だと脳卒中や心筋梗塞による死亡リスクが4倍、180で8倍に高まるとのデータがあります。
 睡眠時無呼吸症候群は国内に200万人から300万人いるとみられ、糖尿病、認知症のリスクが高まるほか、昼間の眠気が事故の原因になるケースもあります。
 苅尾さんは、「睡眠時無呼吸症候群だと気付いていない人もいる。昼間に眠気がある人などは受診してもらいたい」と話しています。
 睡眠時無呼吸症候群では、一晩7時間の睡眠中に10秒以上呼吸が停止し、30回以上も繰り返します。呼吸停止と呼吸再開は、眼球が速く動くレム睡眠、眼球は動かず大脳が休むノンレム睡眠の両方に現れます。
 原因により、睡眠中の呼吸運動が停止するために無呼吸となる中枢型、呼吸運動は持続しているものの上気道がふさがるために無呼吸となる閉塞(へいそく)型、両者の混合型の3型に分類されます。
 中枢型は呼吸中枢の障害によって起こりますが、極めてまれな病態です。一般に問題になる場合のほとんどは、咽頭(いんとう)や喉頭(こうとう)などに原因があって、特徴的ないびきとともに、一時的に上気道がふさがる閉塞型。いびきは、呼吸停止時と呼吸再開時に反復して起こります。
 無呼吸により動脈血の酸素飽和度が低下するとともに、眠りが浅くなったり、途中で目覚めたりするため、夜間に十分に眠れず、昼間に強い眠気や集中力の低下、注意力の低下、活力の喪失、抑うつ症状などを招きます。また、運転中や仕事中の居眠りから事故を起こすケースもあり、社会的問題にもなっています。
 30~60歳の男性では4パーセント、女性では2パーセントくらいの頻度でみられるとされますが、成人の発症者には首が太くて短い、肥満している人が多いことから、肥満との関係が指摘されています。

 2015年8月9日(日)

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