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■拒食症の10歳代女性、脳の一部が縮小 福井大研究チームが発表 [健康ダイジェスト]

 拒食症の10歳代の女性は、健康な同世代の女性と比べて、行動や感情を抑制する脳の部位「下前頭回(かぜんとうかい)」が縮小しているとする、福井大の藤沢隆史特命助教の研究チームの論文が、6月11日付で米科学誌プロスワン電子版に掲載されました。
 研究チームは、拒食症と診断された12~17歳の女性20人と、11~16歳の健康な女性14人の脳を磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影して比較しました。
 平均すると、拒食症の女性の脳は栄養不足の影響などで容積が約10パーセント少なく、前頭前野の一部で行動や感情を抑制する「下前頭回」は左が19・1パーセント、右が17・6パーセント減少していました。
 拒食症が原因で下前頭回が縮小するのか、縮小のために拒食症になるのか因果関係は不明といいます。
 拒食症は、神経性の摂食障害の一つで、思春期前後の若い女性に多く発症し、どこにも病変が認められないのに心因性の反応によって食欲不振に陥り、著しいやせ症になることをいいます。母子関係に問題があるなど何らかの精神的原因によって極度に食欲を失うか、自分自身で太りすぎだと思い込んだり、美容上の観点から肥満を病的に恐れて節食や断食をすることから、やせが始まります。
 拒食と過食、嘔吐(おうと)を繰り返すケースもあります。体と心理面の両方の治療が必要とされています。
 藤沢特命助教は、「今回の研究成果から、治療効果を画像で判断できるようになり、有効な治療薬の開発にもつながるのではないか」と話しています。

 2015年9月23日(水)

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