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■ソーセージ、ハムなどの加工肉に発がん性 国際がん研究機関が発表 [健康ダイジェスト]

 ソーセージやハムなどの加工肉と赤身肉を食べることでがんを発病する可能性があるとの研究結果を26日、世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関(IARC)が発表しました。
 食肉業界は研究結果について、科学的調査が不十分だとして反発しています。
 この研究には、10カ国から22人の研究者が参加。ソーセージやハム、ベーコン、サラミ、コーンビーフ、ビーフジャーキーなどの加工肉について発がん性があるとし、その危険性を喫煙やディーゼルエンジンの排ガスと同水準で一番大きい「グループ1」だと認定しています。
 加工肉が発がんの危険性を高める仕組みは完全に解明されていないとし、加工や調理の過程で生じる化学物質が何らかの影響を及ぼしている可能性があるとしています。
 また、加工していない牛、豚、羊などの赤身肉についてもがんを発病させる可能性があると考えられるとし、その危険性を広く使用されている除草剤のグリフォセートと同水準で2番目に大きい「グループ2A」に分類しました。
 IARCは、発がん性物質の評価機関として定評があります。今回の研究結果は、食肉の多量摂取と大腸がんの発現の関連性を裏付ける強い証拠が発見された多数の実験を根拠としています。大腸がんは、世界で3番目に頻度の高いがんとなっています。
 研究結果は、がん分野の医学誌「ランセット・オンコロジー」に掲載されました。その中でIARCは、「今回の研究は収集した大量のデータに基づいており、それによると広範な人種にわたり加工肉の摂取と大腸がんの一貫した関連性が認められる。何らかの偶然や偏り、あるいはデータの乱れがこの関連の原因とはいい難い。この結果、調査に携わったワーキンググループの大半の研究者が、加工肉摂取に発がん性があるという十分な証拠が存在するとの結論に達した」としています。
 また、研究では、加工肉の場合は大腸がんと胃がんとの関連性が確認され、赤身肉の場合はやや低い関連性ながら大腸、すい臓、前立腺の各がんの発病が確認されたとしています。
 今回の研究は、800本を超える研究報告を精査し、結論付けました。その中には、たとえ少量であっても毎日食べた場合はある種のがんの発現リスクが高まることを示唆する研究も紹介されており、毎日100グラムの赤身肉を食べると大腸がんのリスクが17パーセント高まり、毎日50グラムの加工肉を摂取すると18パーセント高まるとしています。
 IARCの発表を受け、北米食肉協会が「特定の結果を出すためにデータを歪曲した」と批判するなど、食肉生産業者は反発。また、栄養学の専門家らは、「肉は鉄分や亜鉛の重要な供給源であり、肉の過剰摂取に該当する人々は非常に少ない」と指摘するなど、発表された内容の解釈に注意を促しています。

 2015年10月27日(火)




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