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■用語 隆起型びらん性胃炎 [用語(ら行)]

[ダイヤ]びらん性胃炎の一種で、胃の粘膜表面に多数の隆起が現れる疾患
 隆起型びらん性胃炎とは、びらん性胃炎の一種で、胃の粘膜表面が隆起して、中心部にびらんと呼ばれるただれた状態を浅く認める疾患。いぼ状胃炎、ゆう状胃炎、たこいぼ胃炎とも呼ばれます。
 多数の隆起が現れることが多く、胃の出口近くの幽門前庭部に主として生じるほか、胃底腺(せん)、幽門腺境界領域にも生じます。
 隆起の形状から、足の裏にできるたこ、いぼのような形を示すたこいぼ型、棍棒(こんぼう)型、ポリープ型(球型)、蛇行型(数珠型)に分類されます。
 また、胃の粘膜表面の隆起が低めで3カ月以内の短期間に消える消失型と、隆起が高めで長期間にわたって消えない存続型とがあります。消失型をびらん性胃炎と呼び、存続型のみを隆起型びらん性胃炎と呼ぶ場合もあります。
 原因としては、アルコールの摂取などの食習慣、胃酸の過分泌、ストレスなどが考えられます。ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が原因となることは、まれです。
 症状としては、特に決まったものはなく、自覚症状がない場合もあります。一般的には、上腹部の不快感やもたれ、食後の胸焼け、胃痛、吐き気や嘔吐(おうと)がみられます。
 胃・十二指腸潰瘍(かいよう)を合併することもあります。
[ハート]隆起型びらん性胃炎の検査と診断と治療
 内科、胃腸科、消化器内科、消化器外科の医師による診断では、内視鏡検査を行い、多発性で隆起性の斑(まだら)状また点状のびらんを認めれば、隆起型びらん性胃炎と確定します。場合によっては、内視鏡観察下でびらんの一部を採取して、顕微鏡で組織を調べる生検を行います。
 内科、胃腸科、消化器内科、消化器外科の医師による治療では、無症状であれば経過観察となります。
 症状が強ければ、アルコールといった原因物質の除去と、胃酸の分泌を抑える胃酸分泌抑制剤であるヒスタミンH2受容体拮抗(きっこう)剤、あるいはプロトンポンプ阻害剤を投与します。
 なお、存続型の隆起型びらん性胃炎では長期間その変化が見られないことが多く、ケースによっては良性有茎性ポリープへ病変することもあります。
 胃炎の治療には生活習慣が密接にかかわってくるため、生活習慣の改善を心掛け、再発の予防をする必要もあります。
 食事を抜くと胃腸の運動に変化が起こり、胃酸の刺激を受けやすくなったり、胃酸が出すぎたりします。きちんとした食生活に努め、刺激性の強い食べ物の摂取を控えます。塩辛い食べ物、甘すぎる食べ物、冷たすぎる飲み物、熱すぎる飲み物、炭酸飲料などは控えるようにします。コーヒー、お茶などカフェインを多く含む飲み物には、胃粘膜を刺激する働きがあり、特に空腹時には控えたほうがいいようです。
 十分な睡眠時間の確保は、胃炎の再発防止に欠かせません。睡眠不足が続くと夜間に胃酸の分泌が促され、胃の粘膜に悪影響を与えます。睡眠不足自体が、ストレスの原因にもなります。
 運動は血行を促進し、消化管の機能を活発にします。また、ストレスの発散にも有効です。休養や運動を含め、ゆとりあるライフスタイルを心掛けることも、再発防止には重要です。




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