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■急性B型肝炎で3人死亡、神戸の病院 院内感染否定できず [健康ダイジェスト]

 昨年、神戸市内の病院に入院していた3人の患者が相次いでB型肝炎を発症し、死亡したことがわかりました。病院は、院内感染の可能性が否定できないとして、ほかに感染した患者がいないか調べています。
 神戸市北区にある地域医療機能推進機構「神戸中央病院」が、記者会見して明らかにしたところによりますと、昨年7月から8月にかけて同じ病棟に入院していた60歳代の男性、70歳代の男性、90歳代の女性の3人が相次いで急性B型肝炎を発症し、その後、症状が急激に悪化する劇症肝炎を引き起こして、昨年11月から12月にかけて死亡したということです。
 60歳代の男性は、昨年7月に退院した後、10月後半にB型肝炎を発症し、11月初めに亡くなりました。70歳代の男性患者は、昨年8月に退院した後、11月初めにB型肝炎を発症し、11月中旬に死亡しました。さらに、90歳代の女性患者は、昨年7月に手術を受け、翌8月に別の病院に転院した後、11月中旬になってから肝機能の障害を起こし、12月中旬に亡くなりました。
 こうした事態を受けて、神戸中央病院は昨年11月16日に調査を始め、18日に神戸市保健所に報告するとともに、外部の専門家による調査委員会を設けて原因などを調べました。その結果、死亡した3人の患者から検出されたB型肝炎ウイルスの遺伝子がほぼ一致し、さらに同じ時期に入院していた別の患者からも遺伝子がよく似たウイルスが検出されたということです。
 このため病院は、院内感染の可能性が否定できないとして、当時、同じ病棟に入院していたおよそ100人の患者についても、感染の有無を調べる検査を受けるよう呼び掛けています。
 今のところ、ほかの入院患者には、B型肝炎を発症した人はいないということです。
 大友敏行病院長は会見し、「数週間に3人がB型肝炎になった。重大に受け止めている。ご冥福をお祈り申し上げます」と謝罪しました。
 B型肝炎は、血液や体液を通じてB型肝炎ウイルスに感染することで引き起こされます。飛まつや食べ物を通じては感染しないとされています。
 東京大学附属病院の四柳宏准教授によりますと、大人の場合、1カ月から6カ月の潜伏期間ののち、発症すると全身の倦怠(けんたい)感や吐き気、黄疸(おうだん)など急性の症状が出ます。このうち、症状が急激に悪化する劇症肝炎になる人は1パーセントから3パーセントほどといわれ、肝臓の細胞が短期間に大量に壊れるため適切な治療を行わないと高い確率で死に至ります。

 2016年2月18日(木)




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