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■インフル治療薬アビガン、マダニ感染症に有効 厚労省研究班がマウス実験 [健康ダイジェスト]

 マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に、抗インフルエンザ薬のアビガン(一般名ファビピラビル)が有効であることをマウスの実験で確かめたと、厚生労働省研究班のチームが22日までに米微生物学会の専門誌に発表しました。
 SFTSは西日本で患者が多く、6~30パーセントが死亡する深刻な病気ながら、有効な治療法がありません。研究班の西條政幸・国立感染症研究所ウイルス第1部長は、「アビガンはインフルエンザの薬として安全性や副作用がすでに明らかになっている。SFTSへの適応も、近い将来に実現されることを期待したい」としています。
 研究班は、実験用のマウスにSFTSのウイルスを感染させ、直後から5日間にわたりアビガンを投与。何も治療しないマウスや抗ウイルス薬のリバビリンを投与したマウスと、効果を比べました。
 その結果、何も治療をしないマウスは、ほとんどが死にました。リバビリンも効果はあったものの、約4割のマウスが死にました。一方で、アビガンを与えたマウスは、すべて生存しました。
 SFTSウイルスへの感染から日にちを遅らせてアビガンを与えたところ、感染から3日までに投与を始めたマウスは、すべて生き残りました。症状が進んだ5日目の投与でも、約半数が生存しました。
 アビガンは、富士フイルム傘下の富山化学工業(東京都)が開発。既存の薬とは作用の仕組みが違い、インフルエンザへの効果が期待されるほか、エボラ出血熱の治療薬としても注目を集めています。一方で、胎児に奇形を起こす可能性があることなどから、日本では新型インフルエンザでほかの薬が効かないなどの場合に国が使用を判断します。

 2016年2月23日(火)

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