SSブログ

■妊娠中にジカ熱、小頭症の子供3割に目の異常 日本ではジカ熱の原因ウイルス作製に成功   [健康ダイジェスト]

 中南米を中心に流行が広がる「ジカ熱」について、ウイルス感染との関連が疑われる小頭症の子供の3割に目の網膜などの異常が見付かったと、ブラジルなどの研究グループが発表しました。
 日本の専門家は、「小頭症だけでなく、目に後遺症が残るリスクについても調べる必要がある」と指摘しています。
 ブラジルのサンパウロ連邦大学などの研究グループは、妊娠中の母親がジカ熱を発症した後、小頭症と診断された赤ちゃん29人について、目の検査を行いました。その結果、34・5パーセントに当たる10人の赤ちゃんで両目、または片目の組織に異常が見付かったということです。
 具体的には、外からの光を受け取る「黄斑」と呼ばれる網膜の組織に異常が見付かったり、脳に信号を送る「視神経」に異常が見付かったりしたということです。
 ウイルスの問題に詳しい国立感染症研究所の高崎智彦室長は、「ジカウイルスに関連した目の後遺症の危険性を認識する必要がある。たとえ小頭症ではなかったとしても、ほかの組織に異常が出るおそれも考えられるので、検査する態勢が必要だ」と指摘しています。
 一方、国立感染症研究所の田島茂主任研究官らのチームは23日までに、中南米を中心に流行が広がるジカ熱の原因となるジカウイルスの作製に成功しました。今回はアフリカ・ウガンダで分離されたウイルスを基にしましたが、ブラジルで流行しているウイルスの作製にも着手しており、ワクチン開発に弾みがつきそうです。
 感染研によると、ジカウイルスの作製は世界初とみられるといいます。作製したウイルスを利用すれば、ジカウイルスと近い日本脳炎や黄熱のウイルスに対するワクチンと同じ作り方で、ジカ熱のワクチンを作ることが可能といいます。
 チームは、ウイルスから取り出したRNA(リボ核酸)でできた遺伝子を、実験で扱いやすいように形を変えて大腸菌に注入。大腸菌で数を増やしたものを、さらに哺乳類の培養細胞に入れる手法でウイルスを作製しました。
 田島研究官は、「ウイルスの詳しい性質がわかれば、流行拡大の原因を探ることもできる」としています。

 2016年2月24日(水)




nice!(20)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 20

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0