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■ジカ熱、アメリカ国内の蚊から初感染疑いの患者 南部フロリダ州 [健康ダイジェスト]

 アメリカ南部フロリダ州で、地域に生息する蚊からジカ熱(ジカウイルス感染症)に感染したとみられるケースが、アメリカ国内で初めて見付かりました。フロリダ州には多くの観光客が訪れることから、保健衛生当局は感染拡大への警戒を強めています。
 蚊が媒介する感染症のジカ熱は、妊娠中の女性が感染すると、頭部が先天的に小さい小頭症の新生児が生まれるおそれが指摘されており、これまでに中南米を中心に67の国と地域で感染の拡大が確認されています。
 フロリダ州の保健衛生当局は29日、今月上旬にジカ熱に感染した男性3人、女性1人のケースについて、流行地域への渡航歴がなく、感染した人との性交渉もないことから、地域に生息する蚊から媒介されて感染したものとみられると発表しました。
 アメリカ国内で蚊からジカ熱に感染したとみられるケースは、初めてです。これまでアメリカ国内では、1600件以上の感染が報告されてきましたが、そのほとんどはジカ熱の流行地域を旅行中に感染した人々が国内に持ち込んだもので、ほかに少数の性的感染のケースが報告されていました。
 フロリダ州の保健衛生当局によりますと、感染は今のところ中心都市マイアミの狭い範囲に限られ、4人は別の感染者の血液を吸った蚊によって感染したとみられるとしています。
 調査では、周辺にいる蚊からウイルスは検出されていませんが、フロリダ州は夏休みの時期を迎え、世界各地から観光客が訪れることから、保健衛生当局は、今後同様の感染が広がるおそれもあるとして、蚊の駆除や虫よけの配布など、感染の拡大防止のための対策を強化しています。
 フロリダ州のリック・スコット知事は記者会見で、「感染者のうち1人が女性で、残りの3人は男性だ。感染例はすべて現在進行中のものだが、いずれの患者にも入院が必要になるような症状は出ていない」と述べました。
 フロリダ州の保健衛生当局が、アメリカ国内で初めて、地域に生息する蚊から男女4人が感染したとみられると発表したことについて、ホワイトハウスのシュルツ副報道官は29日の会見で、オバマ大統領が報告を受け、情報収集に全力を挙げるよう関係機関に指示したことを明らかにするとともに、フロリダ州を支援する考えを示しました。
 また、シュルツ副報道官は「今回の発表で議会は目を覚ますべきだ」と述べ、ジカ熱への対策費が議会で承認されていないことに強い懸念を示しました。

 2016年7月30日(土)

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