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■ジカ熱、リオで50万人のうち25人に感染する可能性 ホンジュラスでは小頭症の新生児が3日で6人誕生 [健康ダイジェスト]

 ブラジルなど中南米を中心に流行しているジカ熱(ジカウイルス感染症)は、訪れる外国人を不安にさせてきた要因の一つです。妊娠中の女性が感染すると小頭症の新生児が生まれる可能性が高まるとして、世界的に懸念が高まった病気です。
 しかし、8月5日に第31回夏季オリンピックが開催されるリオデジャネイロの街では、ジカ熱を警戒する人の姿はほとんど見られません。コパカバーナビーチで観光客にチョコレートを売る女学生のカリニ・ホシャさん(20歳)は、毎日半袖のTシャツにビーチサンダル姿で、「感染の心配はしていない」と笑います。
 ロンドンからやってきたイギリス人女性イマジン・エベレストさん(19歳)は、「ブラジルに来る前のほうが心配していた。来てみて問題がないと思うようになった」。持ってきた虫よけスプレーも使っていないといいます。
 南半球の今は冬で、最も気温が下がる季節。ウイルス学者のペドロ・バスコンセロス氏は、「冬のリオは気温が低く、乾燥するため、蚊は少ない。感染の可能性はほとんどない」と話しています。統計によると、リオで今年1月にジカ熱に感染したとみられる人は7733人。気温が下がるに従って減少し、6月は510人でした。
 夏季オリンピック期間中にリオを訪れると予想される外国選手団や観光客は約50万人。感染の仕組みを数学的に分析してきたサンパウロ大医学部のエドゥアルド・マサジ教授は、同じく蚊が媒介するデング熱感染者の過去の統計をもとに、「ジカ熱に感染する可能性があるのは、50万人のうちの25人。実際に症状が出るのは5人ほどだ。確率的には、リオの街ではジカ熱に感染するよりも、銃撃戦の流れ弾で死亡したり、性的暴行を受けたりする可能性のほうが高い」といいます。
 ただし、リスクはゼロではありません。ジカ熱を研究するオズワルド・クルス財団のパウロ・ガデリャ会長は、「妊婦がいったん感染すれば、小頭症の子が生まれるなどの重大な結果をもたらす。特に女性は虫よけを使って蚊に刺されないよう注意すべきだ」と呼び掛けています。
 一方、中米のホンジュラスでは、小頭症の新生児が3日間に6人誕生し、ジカウイルスの拡散に対する新たな懸念が持ち上がっていることを複数の医師が30日、明らかにしました。
 6例すべてがジカウイルス関連の小頭症で、特にジカ熱の被害が大きい首都テグシガルパの真南に位置するチョルテカ市内の同一の病院で記録されました。ジカウイルスは蚊の媒介だけでなく性交渉でも感染します。
 疫学者のグスタボ・アビラ氏は、「小頭症の新生児は毎年生まれるが、3日間に6人はただならぬ事態だ」と語りました。

 2016年7月31日(日)

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