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■ジカ熱のワクチン開発、サルで感染防止に成功 アメリカの研究チーム [健康ダイジェスト]

 感染拡大が続くジカ熱(ジカウイルス感染症)について、アメリカなどの研究チームがサルを使った実験で、開発した3種類のワクチンによってジカウイルスへの感染を防ぐことに初めて成功したと、4日付のアメリカの科学誌サイエンス電子版で発表し、ワクチンの実用化に向けて弾みがつくと期待されています。
 蚊が媒介する感染症のジカ熱は、妊娠中の女性が感染すると頭部が先天的に小さい小頭症の新生児が生まれるおそれが指摘されており、ブラジルなど中南米のほか、アメリカでも地域に生息する蚊から感染したとみられるケースが報告されています。
 アメリカのハーバード大学や陸軍の研究所などの研究チームは、病原性をなくしたウイルスを使う「不活化ワクチン」と、人工的に作ったウイルスの遺伝子の一部を使った「DNAワクチン」、それに遺伝子を別のウイルスに組み込んで作ったワクチン、合わせて3種類を開発し、それぞれアカゲザルに投与しました。投与してから数週間のうちに、いずれのワクチンでもサルの体内でウイルスを無害化する抗体が増えました。
 そして、ジカウイルスを注射したところ、血液などからウイルスは検出されず、研究チームは、人に近いサルで、初めて感染を完全に防ぐことができたとしています。
 ジカ熱のワクチンを巡っては、アメリカの国立衛生研究所などが今回とは異なる「DNAワクチン」を18歳から35歳の健康な80人に投与して、安全性を確かめる臨床試験を始めており、さまざまな研究が進むことでワクチンの実用化に向けて弾みがつくと期待されています。
 一方、世界保健機関(WHO)は4日、蚊を媒介して感染するジカ熱について、最新の調査結果を発表しました。
 それによりますと、7月29日に、国内で生息する蚊からの感染が初めて報告されたアメリカが新たに加わり、これまでにジカ熱の感染が報告されたのは、中南米や東南アジアなど、68の国と地域となっています。
 また、妊娠中の女性が感染して新生児に小頭症などの悪影響が出たと報告されているのは14の国と地域で、このうちブラジルが1749例と最も多く、アメリカでも19例に上っているということです。
 WHOによりますと、国や地域によっては、ジカ熱の感染の報告が減っているところもあるということですが、引き続き警戒が必要だとしており、蚊に刺されないための対策を徹底するよう呼び掛けています。

 2016年8月5日(金)

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