■細胞シートを心不全患者に移植 医療保険の適用1例目、大阪大学 [健康ダイジェスト]
重い心臓病の患者に筋肉の細胞から作ったシートを移植して、機能の回復を促す再生医療で、公的医療保険が適用されるようになってから初めての移植手術が5日、大阪大学で行われました。
この再生医療は、重い心臓病の患者の足から筋肉の元となる細胞を取り出して培養し、直径5センチほどの膜にした「細胞シート」を心臓に貼り付けて機能を回復させるものです。
大阪大学・心臓血管外科の澤芳樹教授などの医療チームが開発し、細胞シートは昨年、期限付きで製造・販売が承認されました。
5日は、昨年11月に公的医療保険が適用されるようになってから初めての移植手術が、大阪大学医学部附属病院で行われました。
手術を受けたのは、大阪府能勢町の66歳の男性で、心臓への血流が悪くなって心筋の働きが鈍くなる虚血性心筋症を起こしました。医療チームは今年5月、太ももの細胞を取り出してシートを作り、5日に5枚を心臓の表面に移植しました。手術は2時間ほどで終わり、異常がなければ1カ月ほどで退院できる見込みだということです。
執刀した澤教授は、「再生医療は、これまで実験の段階だったが、これを切っ掛けに実際の治療として患者の元に届けていきたい」「提供者不足が深刻な心臓移植や、合併症などの問題がある人工心臓に代わる新たな治療法として普及してほしい」と話しています。
医療チームはこれまで、細胞シートを用いて、心臓の筋肉が薄くなりポンプ機能が低下する拡張型心筋症なども含め40例以上の臨床研究を実施。手術に伴う重い合併症は認められず、多くの患者で症状が改善したといいます。
大阪大学では今後、月に1~2人に同様の移植を進める予定といいます。
2016年8月6日(土)
この再生医療は、重い心臓病の患者の足から筋肉の元となる細胞を取り出して培養し、直径5センチほどの膜にした「細胞シート」を心臓に貼り付けて機能を回復させるものです。
大阪大学・心臓血管外科の澤芳樹教授などの医療チームが開発し、細胞シートは昨年、期限付きで製造・販売が承認されました。
5日は、昨年11月に公的医療保険が適用されるようになってから初めての移植手術が、大阪大学医学部附属病院で行われました。
手術を受けたのは、大阪府能勢町の66歳の男性で、心臓への血流が悪くなって心筋の働きが鈍くなる虚血性心筋症を起こしました。医療チームは今年5月、太ももの細胞を取り出してシートを作り、5日に5枚を心臓の表面に移植しました。手術は2時間ほどで終わり、異常がなければ1カ月ほどで退院できる見込みだということです。
執刀した澤教授は、「再生医療は、これまで実験の段階だったが、これを切っ掛けに実際の治療として患者の元に届けていきたい」「提供者不足が深刻な心臓移植や、合併症などの問題がある人工心臓に代わる新たな治療法として普及してほしい」と話しています。
医療チームはこれまで、細胞シートを用いて、心臓の筋肉が薄くなりポンプ機能が低下する拡張型心筋症なども含め40例以上の臨床研究を実施。手術に伴う重い合併症は認められず、多くの患者で症状が改善したといいます。
大阪大学では今後、月に1~2人に同様の移植を進める予定といいます。
2016年8月6日(土)
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