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■子供の原因不明のまひ95人に エンテロウイルスと関連か [健康ダイジェスト]

 風邪に似た症状が出た後に、手足に原因不明のまひを起こす子供が昨年夏以降に相次いだ問題で、全国調査をしている厚生労働省の研究班は29日、昨年8月から12月にかけて、まひの症状で95人が入院したとする中間報告を発表しました。
 検査できた患者のうち、4分の1の呼吸器などからは、昨年9月をピークに流行した「エンテロウイルスD68」が検出されており、研究班は「断定はできないが、このウイルスが関連する可能性がより高まった」としています。
 手足のまひを起こした患者は、33都府県で115人の報告がありました。調査に協力した101人のうち、エンテロウイルスD68が流行していた昨年8月から12月にまひを起こし、入院した子供が95人。このうちほかの原因が考えられる患者を除いた61人は、過去のウイルス感染で報告のある「急性弛緩(しかん)性脊髄(せきずい)炎」と診断されました。うち1人は外国人で、国外で発症した可能性があるといいます。
 患者の多くは5歳未満で、9割に発熱、8割にせき、2割に消化器の症状がありました。発熱から平均4日以内にまひが出て、8割程度にはまひの後遺症が残っているといいます。
 研究班のメンバーで国立感染症研究所感染症疫学センターの多屋馨子室長は、「ウイルス感染とまひの関係は調査中だが、子供に突然の熱や呼吸器症状の後に手足が動かしにくくなる症状が出たら、早めに小児科を受診してほしい」と呼び掛けています。
 エンテロウイルスは、ポリオや手足口病の原因にもなるウイルスの総称で、1000種類以上あり、多くは夏から秋に流行します。エンテロウイルスD68はその一つで、子供を中心に発熱やせき、呼吸困難を引き起こします。せきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)を通じて感染が広がります。治療薬やワクチンはありません。今夏は流行が確認されていません。

 2016年8月30日(火)

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