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■若い世代に多いがん「B細胞性急性リンパ性白血病」、原因遺伝子を発見 東大などの研究チーム [健康ダイジェスト]

 若い世代の15歳から39歳までに多いがん、B細胞性急性リンパ性白血病は、これまで原因がほとんどわかっていませんでしたが、東京大学などの研究チームが、がんの原因となる遺伝子を発見し、新たな治療法の開発につながると期待されます。
 この研究を行ったのは、東京大学の間野博行教授などの研究チームです。
 研究チームでは、B細胞性急性リンパ性白血病の患者73人から、がん細胞を取り出し、次世代シーケンサー(配列解読装置)により遺伝子を詳しく解析しました。
 その結果、約65パーセントのがん細胞から合わせて19の遺伝子の異常が見付かり、これらの遺伝子が、がんを引き起こしていることがわかりました。そのうち、最も多い約16パーセントに見付かったのは「DUX4-IGH」という遺伝子で、2番目に多いのは「ZNF384」という遺伝子、3番目に多いのは「MEF2D」という遺伝子でした。
 さらに患者の治療反応性を調べるとと、「DUX4-IGH」あるいは 「ZNF384」遺伝子を有するB細胞性急性リンパ性白血病は予後良好群に属し「MEF2D」遺伝子を有するB細胞性急性リンパ性白血病は予後不良群に属することも明らかになりました。
 また、「DUX4-IGH」遺伝子の働きを抑えると、がん細胞が死滅することも確認できました。
 B細胞性急性リンパ性白血病の国内の患者は、年間5000人近くに上ります。15歳から39歳までの若い世代でみますと、最も多いがんの1つです。有効な抗がん剤の種類は限られ、5年生存率は6割程度にとどまっています。
 間野教授は、「この思春期ー若年成人世代のがん患者は、小児や大人のがんの治療法が開発されていく中で取り残されてきた世代だ。今回見付けた遺伝子を直接標的にするような新たな抗がん剤を開発したい」と話しています。

 2016年9月18日(日)

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